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運動好き(運動習慣)

原語
exercise-behavior
研究
オランダ アムステルダム大学

この研究のふむふむポイント

日頃運動してますか?

 あなたは日頃、何か運動をしていますか?日本の厚生労働省は、「週2回以上、1回30分以上、1年以上」運動している人を「運動習慣のある人」としています。運動習慣は死亡率や病気のリスクの低下につながり、健康に長生きするために大切な心がけの1つであると分かっています。

あなたの運動好きも、ひょっとして遺伝!?

 ある研究では、運動習慣は環境要因と同程度かそれ以上に遺伝の影響を強く受けると報告されています。体を動かすのが好きなあなた、もしかしたら遺伝が影響しているのかも!?

運動好きの遺伝型とは?

 オランダのアムステルダム大学を中心とした研究グループは、オランダ人と米国人を対象に、世界で初めて日頃の運動習慣について、「GWAS」と呼ばれるゲノム研究を行いました。その結果、日頃の運動習慣に関連するSNPが見つかりました。

  • 2023年8月31日(木)12:00(正午)
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運動好き(運動習慣)についてもっと知る

日頃運動してますか?

 あなたは日頃、何か運動をしていますか?体を動かすのが好きで、いろいろなスポーツを楽しんだり、休みの日にはほとんど外出していたりする人もいれば、夏は「暑いから」、冬は「寒いから」などと理由をつけてほとんど体を動かさないインドア派の人など、人によってさまざまですが、どちらのタイプも身のまわりに何人かずつ思い浮かぶのではないでしょうか。

 厚生労働省は「運動」を、「余暇(暇な時間、自由時間)に行う、爽快感や楽しさを伴う身体活動」と説明しています。また、運動の目的は、病気の予防や、体力の維持・向上とし、積極的に行うように推奨しています。

 ところで、日頃どの程度運動している人を「運動習慣がある人」と言うのでしょうか?国や研究によってその定義は若干異なりますが、現在、日本の厚生労働省が実施している国民健康・栄養調査では、「週2回以上、1回30分以上、1年以上、運動している者」を「運動習慣者」としています。さらに、その運動は「息が少しはずむ」程度のものが望ましいとしています。ただし、これまで運動していなかった人が急に運動を始めると、心臓に負担がかかったりけがをする恐れがあるので、くれぐれも運動は自分の健康状態をよく把握した上で行ってくださいとのことです!

「運動習慣」は、いいこといっぱい!

 厚生労働省の調べによると、日頃の運動習慣は、死亡率や肥満・糖尿病・骨粗しょう症などのリスク低下につながるだけでなく、うつ病などのメンタルヘルスの改善効果や、体力の維持による生活の質の改善効果などもあると認められています。さらに高齢者では、寝たきりになるのを減らす効果もあるそうです。

 一方で、座りがちの生活は、逆に上記の病気リスクを上げる要因になると、これまでの研究から分かっています。こうして改めて聞くと、健康に長生きするために、日頃の運動をますます心がけたくなりますね!

運動好きの遺伝型とは?

 日頃の運動習慣は、環境の影響が大きいと一般的に考えられていますが、研究では、遺伝の影響もある程度受けるという結果が出ています。欧州を中心とした7カ国で8万5,000組以上の双子を調べた大規模な研究では、大人の運動習慣のおよそ5割から7割程度は遺伝の影響を受けている、つまり、遺伝要因が環境要因に比べて同程度かそれ以上影響するという結果であったと報告されています。
体を動かすのが好きなあなた、その運動好きも、もしかしたら遺伝の影響なのかもしれませんね!?

 運動習慣に関連する遺伝子を見つけるための研究は、世界各国で行われており、これまでにいくつかの遺伝子や長いDNA配列(遺伝子領域)が、関連候補として報告されてきました。一方で、運動習慣に関連するSNPの報告はほとんどありませんでした。今回、オランダのアムステルダム大学を中心とした研究グループは、余暇の運動習慣に関連する新しいSNPや、そのSNPの影響を受ける遺伝子を見つけるために、「ゲノムワイド関連解析(GWAS)」という大規模ゲノム解析を行いました。GWASは、例えばある特徴のあり/なしなどで分けたグループ間で、ゲノム上にたくさん存在するSNPをいっぺんに比較し、関連性を調べる方法です。余暇の運動習慣についてGWASを行ったのは、この研究が世界で初めてだったそうです。

運動習慣がある人に多い遺伝型は…!?

 この研究では、対象者それぞれに対して余暇の運動による身体活動量を計算し、その量に従って「運動習慣がある人」と「運動習慣がない人」にグループ分けしました。この2グループでGWASを行った結果、日頃運動をする習慣がある人はない人に比べて、rs10887741というSNPが「T」である確率が高いと分かりました。さらに、「T」の数が1つよりも2つある人の方が、運動習慣がある人に多いと分かりました。

rs10887741というSNPには、TT、TC、CCの3通りの遺伝型があります。

日本人平均と比べると

・TTの遺伝型を持つ人は「やや運動するタイプ」
・TCの遺伝型を持つ人は「あまり運動しないタイプ」
・CCの遺伝型を持つ人は「運動しないタイプ」

という遺伝的傾向を持っているといえます。

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研究の詳しい内容を見る

 オランダのアムステルダム大学を中心とした研究グループは、1,644人のオランダ人と978人の白人系(北欧系)米国人を対象として、余暇の運動習慣に関連するSNPを見つけ出すために、「ゲノムワイド関連解析(GWAS)」という大規模なゲノム解析を行いました。

 まず、余暇の運動習慣に関するアンケートの回答結果から、「運動習慣がある人」と「運動習慣がない人」にグループ分けしました。
 アンケートの内容は、「行っている運動の種類」「運動する頻度」「1回の運動時間」などを質問するもので、「自転車通勤」や「仕事中の身体活動」など、余暇以外の時間に行う身体活動は「運動」から除外としました。この回答をもとに、それぞれの人について1週間当たりの身体活動量を計算しました。身体活動の「強さ」は「MET(メッツ)」という単位で表されます(安静時は1MET)。さらにMETに実施時間をかけた「MET・時」は、身体活動の「量」を表します。今回、余暇の運動による身体活動量が週に4MET・時以上の人を「運動習慣がある人(計1,500人程度)」、それ未満の人を「運動習慣がない人(計1,200人程度)」としました。

 次に、血液細胞から取り出したゲノムDNAを用いてこの2つのグループ間でGWASを行い、160万ものSNPを比較しました。その結果、「PAPSS2」という遺伝子の領域(イントロン)に存在するSNPのrs10887741が「T」である人は、運動習慣がある可能性が顕著に高いと分かりました。

 PAPSS2遺伝子から作られるタンパク質は、筋肉に広く発現しています。また、PAPSS2タンパク質は、脂質、炭水化物、タンパク質、薬などの代謝(硫酸化)に関わり、骨が作られるときや、関節症になるときなどに働いていると知られています。研究グループはこういった背景から、筋肉や骨に関連した身体能力が、運動習慣に何か関係するのかもしれないと考察しています。

対象SNPの遺伝型に基づき、以下のタイプに区分されます。

  • やや運動する
    40.6%TT
  • あまり運動しない
    46.2%CT
  • 運動しない
    13.2%CC
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