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高脂肪食と記憶力の関係

原語
memory-performance-in-response-to-high-fat-diet
研究
ドイツ ポツダム-レーブリュッケ人類栄養学研究所

この研究のふむふむポイント

脂質って本当に悪者なの?

 肥満の原因になる脂質は、敬遠されがちですが、脂質の摂取量が少なすぎると、エネルギーが不足して疲れやすくなったり、体の抵抗力が低下したりする可能性があります。脂質は重要なエネルギー源であるだけでなく、脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)の吸収を助ける働きがあり、また、皮下脂肪として蓄積されると、体を寒さから守る役割も担っているのです。

脂質の摂りすぎで記憶力が低下!?

 脂質を適度に摂取することは必要ですが、摂りすぎはどのような影響があるのでしょうか。脂質を摂りすぎると、糖尿病や心筋梗塞のリスクが高くなります。それだけでなく、高脂肪食を食べ続けると、記憶力にも影響を及ぼすことがわかってきています。

高脂肪食を食べた影響は遺伝型によって違うの!?

 ドイツのポツダム-レーブリュッケ人類栄養学研究所の研究グループによると、rs9472159というSNPに「AA」を持つ人は「AC」「CC」の人と比べて、高脂肪食を食べ続けると記憶力が低下しやすいことがわかりました。

  • 2023年8月31日(木)12:00(正午)
    をもってMYCODE fumfum各項目の販売を停止しました。
  • オプションチケットをお持ちの方は、
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高脂肪食と記憶力の関係についてもっと知る

脂質って本当に悪者なの?

 脂質は、フライドポテトや唐揚げなどの揚げ物や、脂身が多い肉類、バターを多く使った洋菓子などに多く含まれています。

 脂質は、肥満の原因になるため敬遠されがちですが、脂質の摂取量が少なすぎると、エネルギーが不足して疲れやすくなったり、体の抵抗力が低下したりする可能性があります。

 脂質の摂取量が少なすぎると、エネルギー不足につながるのはなぜなのでしょうか。私達が生活するためのエネルギーの素になるのは、3大栄養素と言われる、たんぱく質、脂質、炭水化物です。その中でも脂質は、1グラムあたり9キロカロリーのエネルギーを得ることができ、たんぱく質と炭水化物が、1グラムあたり4キロカロリーであるのに比べると、3大栄養素の中でももっとも効率のいいエネルギー源です。よって、小食の人が健康を保つために必要なエネルギーを確保するためには、多少脂質の割合が高めの食事をとることも工夫のひとつです。

また、脂質は重要なエネルギー源というだけでなく、
・ホルモンや細胞膜など、私たちの体にとって大切な要素になる
・臓器を保護し、体を寒さから守る皮下脂肪の素になる
・脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収を助ける働きをする
など、いろいろな役割を担う栄養素なのです。

脂肪の多い食事を続けると記憶力が低下!?

 脂質を適度に摂取することが大切であることはわかりましたが、脂質の摂りすぎはどのような影響があるのでしょうか。

 油っぽい食事を好んで食べているとお腹周りに脂肪が付いてくるだけでなく、糖尿病や心筋梗塞のリスクが高くなります。それだけでなく、高脂肪食を食べ続けると、記憶力にも影響を及ぼすことがわかってきています。

 スペインの研究グループは、マウスを使用した研究を行い、高脂肪の餌(45%脂質)を8週間食べ続けたマウスと標準的な脂質量の餌(10%脂質)を食べ続けたマウスの比較を行いました。その結果、高脂肪の餌を食べ続けたマウスの方が、空間学習と記憶を測定する放射状アーム迷路試験において、迷路内に置かれた餌にたどり着く時間が多くかかり、さらに道を間違える回数が多くなりました(※1)。

 高脂肪食を食べ続けることで、空間学習能力や記憶力が低下してしまうなんて、とても驚きです。さらに、ドイツの研究グループはヒトの場合について検証するため、健康な人に高脂肪食を食べてもらい、記憶力の低下と遺伝型との関係について調査しました。

高脂肪食を食べた影響は遺伝型によって違うの!?

 ドイツのポツダム-レーブリュッケ人類栄養学研究所の研究グループによると、rs9472159というSNPに「AA」を持つ人は「AC」「CC」の人と比べて、高脂肪食を食べ続けたときに記憶力が低下しやすいということがわかりました(※2)。

 rs9472159にはAA、AC、CCの遺伝型がありますが、日本人平均と比べると

・AAの遺伝型を持つ人は「高脂肪食を食べ続けると記憶力が低下しやすいタイプ」
・AC,CCの遺伝型を持つ人は「高脂肪食を食べ続けても記憶力が低下しにくいタイプ」

という遺伝的傾向を持っていると言えます。

  • 2023年8月31日(木)12:00(正午)
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研究の詳しい内容を見る

 ドイツのポツダム-レーブリュッケ人類栄養学研究所の研究グループは、健康で、なおかつ肥満ではない双子92人を対象に、6週間低脂肪(55%炭水化物、30%脂質、15%たんぱく質)の食事をしてもらった後、さらに6週間高脂肪(40%炭水化物、45%脂質、15%たんぱく質)の食事に転換してもらいました。
 その後、Auditory Verbal Learning Task (AVLT)という単語リスト学習課題を受けてもらいました。
 AVLT は検査者が 15 個の単語を読み上げて、被検者には直後にそれを思い出して声に出してもらい、再生できた単語の数を記憶機能の指標として用いるものです。
 研究の結果、6週間高脂肪食を食べ続けると、rs9472159に「AA」を持つ人は、「AC」「CC」を持つ人よりも記憶力が低下するという傾向がみられました。

対象SNPの遺伝型に基づき、以下のタイプに区分されます。

  • 高脂肪食を食べ続けると記憶力が低下しやすい
    9.5%AA
  • 高脂肪食を食べ続けても記憶力が低下しにくい
    90.5%AC&CC

  • 2023年8月31日(木)12:00(正午)
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