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男性必読!!
生まれてくる子供のためにバランスの良い食生活を

2015年02月05日 10時00分

子供が生まれる前のお父さんの食生活が、生まれてくる子供の健康に大きく関わっている事が最近の研究でわかってきました。自分のためだけでなく、家族のためにもしっかりとした食生活を送りたいですね。


写真はイメージです。記事と直接の関係はありません。(写真 sumomojam/クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 2.1 日本)

親の食生活と子供の健康の関係

 親の食生活は、生まれてくる子供の健康に、どの程度影響を与えているのでしょうか?この問いへの研究として、カナダのマギル大学の研究グループが、父親の不摂生な食生活が子供に悪影響を与えると英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに報告しました。

 今回研究対象としたのはビタミンB群に含まれる葉酸と呼ばれる栄養素で、レバーのほか、えだまめ、モロヘイヤ、ほうれん草、ブロッコリーといった緑黄色野菜に含まれています。この栄養素について、女性においては、妊娠期に葉酸が欠乏すると、神経管閉鎖障害等の先天性異常のリスクが高まることがわかっています。
 研究グループは、この葉酸について、父親の摂取量と子供の健康にも関係があるのかを調査しました。

葉酸欠乏の父親を持つ子は、先天性異常のリスクが高まる

 研究グループは、マウスで実験を行いました。葉酸が十分足りているエサと葉酸が不足しているエサを、それぞれ同じ遺伝子を持つ雄マウスに与え、子供への影響を調べました。
 結果、十分な量の葉酸を摂取していた雄マウスの子供に比べ、葉酸を十分摂取できていなかった雄マウスの子供は、骨や筋肉が正常に発達しない症状が30%も多く発症することがわかりました。

 なぜ同じ遺伝子を持つ雄マウスの子供の間で、上記のような違いが生まれたのでしょうか?

遺伝子の状態“エピゲノム”が変化していた

 研究グループは、いわゆる遺伝、遺伝子の配列情報による差異ではなく、環境などによって後天的に変化するDNAの状態、いわゆる“エピゲノム”と呼ばれるものが関与していると指摘しています。エピゲノムとは、遺伝子を構成するDNAに“化学的な修飾”を行うことで、遺伝子の働きをONもしくはOFFに制御し、同じ遺伝子でも環境によって働き方を変える仕組みのもとになっていると考えられています。

 今回、研究グループが葉酸欠乏状態の雄マウスの精子を良く調べてみたところ、骨や筋肉の発達に関わる遺伝子の化学的修飾の状態、すなわちエピゲノムが変化している事が明らかになりました。
このエピゲノム変化により、父親の精子からDNAを受け取った子供の受精卵では成長に関わる遺伝子が正常に働かず、発達の障害が生まれたと考えられます。

 さらに、葉酸欠乏の雄マウスの精子では、骨や筋肉の発達に関わる遺伝子だけでなく、糖尿病や統合失調症等の疾患に関わる遺伝子の化学的修飾の状態も変化していることがわかりました。親の栄養状態は、子供の病気になりやすさにも影響をあたえているのかもしれません。

 今回のマウスの研究結果がそのままヒトに当てはまるかどうかわかりませんが、男性の場合も女性と同じく、生まれてくる子供のため、健康的な生活を心がけるべきかもしれません。


参考文献

Lambrot R et al. Low paternal dietary folate alters the mouse sperm epigenome and is associated with negative pregnancy outcomes.
Nat Commun. 2013;4:2889. doi: 10.1038/ncomms3889.

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