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病気・医療

慢性腎臓病と血圧の関係
血圧コントロールの重要性が示されました

2015年04月24日 10時15分

 慢性腎臓病の人は一般的に血圧が高くなる傾向にあるため、血圧のコントロールが必要だと考えられていました。しかし、米国の研究グループにより、血圧を強く下げた場合は、死亡率が高まることが明らかにされました。


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写真はイメージです。記事の内容と直接の関連はありません。(写真:Simon Koopmann/クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 2.5 一般)

 高血圧になると脳卒中、心筋梗塞や狭心症等の心疾患、慢性腎臓病等のリスクが高くなることから、一般的に血圧が高いほど病気に注意が必要と思われていました。しかし、病気によっては単純に血圧を下げればいいという話ではないということが分かってきました。
 米国の研究グループは、慢性腎臓病の人の場合は、血圧を下げすぎるとむしろ死亡率が上がることをジャマ・インターナル・メディシンに報告しました。

慢性腎臓病の人は血圧が高くなりやすい

 血圧は、心臓が収縮して血液を押し出すときに高くなり、逆に、拡張して血液の流れが緩やかなときは低くなります。最も高くなるときの血圧は最高血圧(収縮期血圧)、最も低くなるときの血圧は最低血圧(拡張期血圧)と呼ばれます。
 腎臓の働きが悪くなると、血圧を調節する能力が低下するため、高血圧になる傾向にあります。最近は、最高血圧を140以下に維持することが推奨されていますが、血圧を下げすぎた場合の是非はよくわかっていませんでした。

7.7万人のデータ解析から導き出された答えは

 研究グループは、慢性腎臓病を患っている約7万7千人を対象にして、降圧剤により最高血圧が120以下になるようにコントロールされたグループと、120~139になるようにコントロールされたグループにわけて調べました。6年間の治療効果をみたところ、血圧を厳しく下げていたグループは、血圧を120~139にコントロールされたグループに比べ、死亡の危険度が1.7倍高いことが分かりました。
 一般的に、血圧が高いと良くないという印象がありますが、慢性腎臓病の人は低すぎてもよくない、難しいコントロールが必要ということが分かったのです。

 慢性腎臓病は生活習慣病やメタボリックシンドロームとの関連が深く、国内では、20歳以上の8人に1人が慢性腎臓病に苦しんでいるといわれています。一度失われた腎臓の機能は、ほとんどの場合回復しないので、発症を未然に防ぐのが重要です。MYCODEトピックスでは、以前に腎臓病にならないための「8つのゴールデンルール」をご紹介しています。腎臓にやさしい生活を心がけてみてはいかがでしょうか。


参考文献

Kovesdy CP et al. Observational modeling of strict vs conventional blood pressure control in patients with chronic kidney disease.
JAMA Intern Med. 2014 Sep;174(9):1442-9. doi: 10.1001/jamainternmed.2014.3279.

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