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病気・医療

マンモグラフィーに廃止勧告!
ースイス医療委員会研究グループの調査結果ー

2015年01月01日 11時00分

Pink ribbon robincas

乳がん健診の啓発を目的とした『ピンクリボンデー』は有名ですね(写真:Robincas/クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植)

女性のがんで最も多いのは乳がん

 ピンクリボンデーを聞いた事がある人は多いのではないでしょうか?毎年10月1日の乳がん啓発の日で、この日の前後には乳がんに関する様々な啓発イベントが開催されています。

 日本では乳がんと診断される女性は年々増えており、現在年間4万人ほどいます。女性では1999年から胃がんを抜いて、かかる人の数が1位となりました。しかし、医学の進歩により、乳がんは今や、発見が早ければ助かる病気となっています。

検査での早期発見が重要

 とにかく早期発見に限る!というわけですが、そのためにはどうしたら良いのでしょうか?

 実は、月に1度のセルフチェックがかなり有効です。やり方は、病院のホームページなどに書いてあります。しこりかな?と思うようなものが手に触れたら、ためらわずに病院へ行きましょう。
 もちろん、セルフチェックに加え、病院での乳がん検診もとても大切です。セルフチェックでは気づけないがんを早期発見できるからです。検診には視診、触診、超音波検診、マンモグラフィーなどがあります。

 今回はこの中でもマンモグラフィーについて、非常に興味深い報告があったので、それについて紹介します。

乳がん検診の基本、マンモグラフィーって?

 マンモグラフィーは、乳房専用のレントゲン検査です。やったことがある人はわかるのですが、板で乳房をギュウギュウ挟んで薄くして撮影するので、結構痛い検査です。しかし、初期のがんの発見に優れているとして、日本ではよく使われています。

ところがスイスの調査では・・・

 今年5月、スイス医療委員会の研究グループが、世界トップクラスの医学誌ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌で、思いがけない報告をしました。

 「マンモグラフィー検診で乳がんにより亡くなる人の数は減っていないから、この検診はやめた方がいい」と言うのです。研究グループは、これまで世界で60万人以上の女性を対象として10報以上報告されてきた研究結果を総合的に検証し、今回このような結論に達したそうです。

 さらに、がんでない人をがんと疑って、手術や放射線治療、化学療法などを施してしまうようなデメリットもあるとのことです。

 スイス医療委員会では、マンモグラフィーをやるかどうか、受ける女性に決めてもらうとして、検診として健康な人も含めて実施することに対して、廃止勧告を出したとされています。

 日本ではこのことはまだあまり知られていません。今後の流れによっては今のマンモグラフィーが乳がん検診から外れる日がくるかもしれません。しかし、医学の進歩は早いので、もっと正確に早期発見できる良い検診法が、これからまた出てくるに違いありません。


参考文献

Biller-Andorno N et al. Abolishing mammography screening programs? A view from the Swiss Medical Board.
N Engl J Med. 2014 May 22;370(21):1965-7. doi: 10.1056/NEJMp1401875.

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