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病気・医療

賛否両論の乳がん「マンモ検査」、
ある症状がでた人は受けるべき!?

2015年04月11日 09時00分

 乳がんのレントゲン検査「マンモグラフィー」。乳がん検診の方法として本当に役に立っているのかどうかについて、世界中でさまざまな議論が繰り広げられています。その一方で、「乳がんの疑いがある人」のうち、特に「痛みを感じている人」の診断にはマンモグラフィーが良いと、このたび米国の調査により判明しました。


Mammography

画像はイメージです。記事と直接の関係はありません。

乳がん検診に「マンモグラフィー」は有効なのか?

 乳がんのレントゲン検査「マンモグラフィー」をめぐっては、一般の健康な女性を対象として幅広く実施する検診手段としては、あまり意味が無いのではないかという見方が、ヨーロッパを中心に広がってきています。
 中でも、 先日MYCODEトピックスの記事でもお伝えしたように、スイスの医療委員会がマンモグラフィーによる乳がん検診の廃止勧告を出したのは、世界的にも注目されました。

「定期健診」と「病気の疑いがあっての検査」は別物

 ところで、ほとんどの人が健康で「異常なし」である中から、数人のがんの人を見つけ出すための「乳がんの定期健診」と、「何だかしこりがあるなあ」などと気づき、自主的に異常を訴えに病院へ行った人に対して行われる「乳がんの疑いがあっての検査」は別物です。
 前者では「マンモグラフィーはあまり意味がないのでは?」という見方が強まっていますが、後者のうち、「乳房に痛みを感じて病院を受診した人」に対して診断を行うための検査には「マンモグラフィーが良い」という報告が、この1月、米ミシガン大学の研究グループによりなされました。

「乳房の痛みがあるだけ」の人で検証

 ところで、乳がんの主な初期症状には次の5つがあります。
1)乳房の形や色がおかしい(しこりやくぼみができた、赤くなっている、など)
2)乳首の様子が変わった(陥没した、ただれている、出血や分泌物がある、など)
3)乳房が痛い
4)乳房が熱を持って熱い
5)首やわきの下が腫れている
 今回、研究グループは、この中で「3)乳房が痛い」だけの症状を訴えて受診した600人強を対象として、精密検査でマンモグラフィーを行う事が、どれだけ乳がんの早期発見に有効であったかを検証しました。対象者の平均年齢は49歳でした。

痛みのあるところに出来ているがんを効率よく発見できた

 結果、マンモグラフィー検査を受けて、乳がんが発見されたのは1.8%にあたる11人でした。このうちの9人は、まさに痛みのある場所にがんが出来ていました。また、がんではない「良性の腫瘍」が見つかったのは1割にあたる63人でした。
 今回の結果を総合的に分析した結果、「乳房に痛みを感じる人に対する乳がんのマンモグラフィーによる精密検査」で、がんになっていない場合に「がんではない」と判断できる確率は98.5%、最初のマンモグラフィー1発のみで「がんである」と判断できた確率は66.7%でした。

 がんの検査方法も、適材適所があったりするのですね。一人でも多くの人が乳がんから救われるように、女性はもちろん、男性の読者の方も、お母さんやパートナー、友人など、このことを身近な女性に教えてあげてみてはいかがでしょうか。


参考文献

Noroozian M et al. Long-term clinical outcomes in women with breast pain in the absence of additional clinical findings: mammography remains indicated.
Breast Cancer Res Treat. 2015 Jan;149(2):417-24. doi: 10.1007/s10549-014-3257-3. Epub 2015 Jan 6.

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