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病気・医療

がんが治っても心配で眠れない…そんな人にお勧めのフィットネスは?

2015年03月21日 09時00分

 先日、ヨガがメタボに効くという研究報告をご紹介しました。ヨガは他にも、禁煙や高血圧などに良いという論文も出されており、どうやら健康に良いのは間違いなさそうです。そんな中で今回は、ヨガが「がん再発への不安」を取り除くばかりでなく、細胞の状態も改善したという、カナダの研究報告をご紹介いたします。


Yoga seaside

画像はイメージです。記事と直接の関係はありません。(写真:U.S. Naval Forces Central Command/U.S. Fifth Fleet / クリエイティブ・コモンズ 表示 2.0 一般)

がんは克服したけれど…

 がんは今や、早期発見で多くの人が克服できる病気となりました。しかし、やはりがんは、いまだに命に関わる恐ろしい病気です。そのため、がんを克服した後も多くの人は、「いつがんが再発してしまうだろう?」「自分の体の中にはまだがん細胞が残っているのではないだろうか?」「自分に残された時間はあとどのぐらいなのだろう?」といったような、恐怖によるストレスの後遺症に悩まされます。

ストレス軽減のための3つの方法を比較

 先日、ヨガが肥満防止に良い というお話をしましたが、今度はヨガや瞑想が、乳がんを克服してストレスを抱えた人のストレス軽減に効くと、科学的に証明されました。昨年11月、カナダの研究グループががんの専門誌キャンサー誌で報告したものです。
 研究グループは、進行ステージ1から3までの乳がんを克服し3カ月以上経った88人の女性をランダムに3つのグループに分けました。そして、1つ目のグループは、瞑想とヨガでストレスを軽くする方法「MBCR」を受けてもらい、2つ目のグループは、感情表現を引き出したりグループで気持ちを支えたりする「支持的感情表出的グループ療法(SET)」を受けてもらいました。そして3つ目のグループは、ストレスの自己管理に関する講義を受けてもらいました。
 その結果、どのグループでも目的通りそれなりにがんへの不安やストレスは軽減されたのですが、「MBCR」と「SET」では、ストレスの軽減が細胞の状態として現れていることが判明しました。

細胞の命の回数券「テロメア」の長さが保たれた!

 細胞が分裂すると、DNAの端っこの部分「テロメア」が1回ごとに短くなっていくこと、ご存知ですか?テロメアは分裂ごとにどんどん短くなり、ある程度の短さになると、その細胞は、もう増えることがありません。その様子から、テロメアは「命の回数券」や「分裂時計」などと言われたりもします。テロメアは、がんやストレスにより、早く短くなってしまうと知られています。
 今回、研究グループが、3つのグループの人の血液から取り出したDNAを調べたところ、講義を受けたグループではテロメアの長さが短くなっていたのですが、「MBCR」と「SET」ではテロメアの長さが変わっていませんでした。

 この現象のしくみが細かく解明されるのは、まだこれからですが、どうやらヨガは、見た目のスタイル改善や心の安定のみならず、細胞にも良い影響を与えているようです。

 今後、がん治療後のストレスの対処方法としてヨガが取り入れられるようになったりするかもしれませんね。


参考文献

Carlson LE et al. Mindfulness-based cancer recovery and supportive-expressive therapy maintain telomere length relative to controls in distressed breast cancer survivors.
Cancer. 2015 Feb 1;121(3):476-84. doi: 10.1002/cncr.29063. Epub 2014 Nov 3.

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