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病気・医療

がんを防いで長生きな食事は○○を控えめに。でも66歳からは積極的に食べましょう!?

2015年06月10日 09時00分

がんの発症や死亡率に関わる栄養素とは?(写真:Shutterstock.com)

体の中の成長に関わる重要な物質

 「インスリン様成長因子(IGF-1)」は、体の中のほとんどの細胞の成長に関わっていて、とても重要な物質です。しかし、これまでの研究から、このIGF-1のシグナルが成長を促進しすぎると、がんなどのさまざまな病気にかかってしまうのではないかと考えられています。

 一方、食事でたんぱく質量を制限することで、強すぎるIGF-1の働きをおさえることができるとわかっており、たんぱく質の量と「健康や寿命」の間には関連があるのではないかと考えられました。つまり、○○とはたんぱく質のことです。

動物性たんぱく質を「食べない」と長生き!?

 米国の研究グループは、50歳から65歳までの約6千人を対象に、「たんぱく質を食べる量」と「死亡率」の関係について、18年間に及ぶ調査を行いました。

 この結果、高たんぱく質量の食事をしていた人たちは、たんぱく質量の少ない食事の人と比較すると18年間の死亡率が75%も高いことがわかりました。この中で、特にがんの死亡率はおよそ4倍も上がっていたそうです(※)。

 ちなみに、この結果は肉や魚といった動物性のたんぱく質についてで、植物性のたんぱく質をとっていた場合は死亡率の上昇はみられなかったそうです。

 さらにマウスを使ってたんぱく質をたくさん食べさせる実験を行ったところ、高たんぱく質の食事によってIGF-1が強く働き、がんの中でも特に「乳がん」と「悪性黒色腫(メラノーマ)」に影響を及ぼしたということです。

しかし66歳以上の人では「食べる」と長生き!?

 ところが66歳以上の人に対しても同じような研究を行ってみたところ、驚くべきことに高たんぱく質な食事はむしろ死亡率を減らす傾向にあり、その中でもがんによる死亡率が低かったということです。

 つまり、65歳までは肉や魚などの動物性たんぱく質は少なめにして、66歳を過ぎたらむしろ肉や魚を積極的にとることで健康や寿命を延ばす可能性があるということなのです。
 
 とはいえ、お肉やお魚にもたくさん栄養が含まれているので、食べすぎない程度には食べたいですね。毎日の食事から私たちの体は作られています。つまり私たちの健康や寿命は食べているものに大きく影響をうけるはず。一度、食生活を見直してみませんか?


監修者

医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。

参考文献

Levine ME, Low protein intake is associated with a major reduction in IGF-1, cancer, and overall mortality in the 65 and younger but not older population., Cell Metab.


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