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病気・医療

「もしかしてがん?」そんな時、なかなか病院に行かない5つの理由

2015年04月26日 10時00分

 体調が悪い時やいつもと何か違うなと感じた時、すぐに受診しない理由は?「がんが治るためには早期発見、早期治療が大切」よく聞く言葉です。 英国の研究グループは、どうしてがんの受診が遅れてしまうのかという理由についての研究を報告しました。


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ちょっと体調が変だなと思った時、あなたはすぐに病院に行きますか?(写真:Shutterstock.com)

もしかしてがん?でも大した症状じゃないし

 「もしかしてがんかもしれない。」そう思った時にすぐに病院に行くことができますか?

「大騒ぎして違っていたら恥ずかしい」「このくらいなんでもない」「もしがんだと言われたら怖い」「現実を直視したくない」「いい病院じゃないと見てもらいたくない」…でもそれが、がんの診断や治療の遅れの原因となってしまうのです。

早期発見が大切、とは言うけれど

 「がんが治るためには早期発見、早期治療が大切」よく聞く言葉です。 でも、自己判断で受診の遅れにつながっている場合が意外に多いようです。

 2015年2月、英国ギルフォードサリー大学を中心とする研究グループは、ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ジェネラル・プラクティス誌オンライン版で、どうしてがんの受診が遅れてしまうのかという理由についての研究を報告しました。

がんと疑われる症状が「ある」と答えた人にインタビュー

 彼らは、50歳以上の英国人の協力者にアンケート形式で健康への質問を行いました。アンケートに答えた人たちが意識しすぎないように、彼らは、がんの症状だとは書かないようにして、10項目のがんと疑われる症状を経験したかどうかを尋ねました。そして、がんの警告症状の経験があると答えた人の中から50人程度の人にインタビューし、病院を受診したかどうかやその理由について質問しました。

がんかもしれない、と思って受診した理由4つ

 その結果受診した人の理由として多かったのは以下の4つでした(※)。

1. 何らかの症状が長引いたから
 -これが、一番の理由になるようです。はっきりした症状が続かないと、受診しないということなのでしょうか。
  痛い、出血、苦しい。このような症状が出てからでは手遅れになるかもしれません。
2. 周囲の人から言われて
 ー周囲の人が異変に気付いて、「病院に行ったほうがいいんじゃない?」とアドバイス。
 (おせっかいと思われても)アドバイスするということが効果的なのですね。
3. がんを知って怖くなった
 -がんとはどういう病気なのか、がんになったら、
  というテレビや雑誌からの情報、公的なキャンペーンも手助けになるようです。
4. なんとなく嫌な予感がして
 -直感に従うことも大切かもしれません。

症状があっても受診しなかった理由5つ

 逆に、受診しなかった人はどのような理由だったのでしょうか(※)。

1. 些細な症状だから
  -症状が分かりにくいがんだど見逃してしまうことにもなりかねません。
2. がんだと言われるのか怖い
  -がんだと診断されたら、これからの生活が変わってしまうのではないか。
  現実を認めたくない?
  でも、はっきりしたほうが怖くないこともあるかもしれません。
3. 大騒ぎしたくないし、お医者さんの時間を無駄にしたくない
 -つつましく遠慮深い性格はがんの早期発見には仇となってしまうようです。
  ちょっとずうずうしくなったほうが良いのかも?
  お医者さんは迷惑とは思わないはず。
4. 信頼して任せられるお医者さんが思い浮かばない
 ー良いお医者さんに見てもらいたい、そんな気持ちはよくあることですが、
  取りあえず早く見てもらう、ということも大切かもしれません。
5. 我慢
 -すぐに病院に行くなんてナヨっちいやつだと思われる?
  そんなことはないです!早く行きましょう。

 なかなか受診しようとしない人は、遠慮深い人が多いようですね!
でも、周りの人がすすめたり、がんのリスクについての知識が深まれば、受診してみようという気持ちになるかもしれません。周囲に病院に行かない困った人がいる場合は是非参考にしてみてくださいね!

 そしてこれを読んでいるあなたも・・・いつもと違う症状や疑わしいことがあれば、自分で勝手に判断せずにお医者さんに診てもらいましょう。自分の体を大切にしてくださいね。


監修者
医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。2015年8月六号通り診療所を退職し、北品川藤クリニックを開設、院長に就任。著書に「誰も教えてくれなかったくすりの始め方・やめ方-ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ-」(総合医学社)などがある。

参考文献
Whitaker KL, Help seeking for cancer 'alarm' symptoms: a qualitative interview study of primary care patients in the UK., Br J Gen Pract.