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病気・医療

もりもり食べてがんを予防!?
もうカロリーは気にしないでよいのか

2015年04月23日 09時30分

 高カロリー食を食べたマウスで、がん細胞が減った!?どういうことなのでしょうか。驚くべき研究を紹介します。


Er stress

写真はイメージです。記事の内容と直接の関連はありません。(写真:Joe Szilagyi/クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 2.0 一般)

 から揚げ、ステーキ、ポテトチップス、焼肉、とんかつ、カルボナーラ、牛丼メガ盛り・・・巷にあふれる高カロリー食。高カロリーの食事は、がんの原因となる肥満や糖尿病を引き起こすことから、がん予防のためには避けるべきと考えられています。しかし、そんな私たちの常識を覆すような研究報告が発表されたのです。

高カロリー食で肺がんが抑えられたマウス

 スイスのジュネーブ大学を始めとする研究チームは、2014年12月セル・メタボリズム誌のオンライン版で、高カロリー食を食べたマウスでは、肺がんが大きくなりにくいことを報告したのです。
 彼らは人為的に肺がんを引き起こすことができるマウスを使用して、通常の食事を与えた場合と、通常よりも高カロリーな食事を与えた場合を比較して、がん細胞がどうなるのかを調べました。すると、がんになる前から高カロリー食を食べ続けていたマウスでは、肺がんが小さくなっていることがわかったのです。一方で、がんになりはじめてから高カロリーな食事をしたマウスは逆効果で、肺がんが大きくなってしまいました。

異常なタンパク質の蓄積が「がん」を殺す!?

 研究チームは、この結果は、「小胞体ストレス」と呼ばれる現象が原因ではないかと考えました。
 小胞体とは、たんぱく質をうまく加工して使えるようにするために働く場所で、それぞれの細胞の中に存在します。小胞体ストレスとは、その小胞体の中でうまく加工されなかった異常なたんぱく質が蓄積された結果、大きなストレスとなりその細胞自体が自殺してしまうという現象なのです。
 「ストレス」というと体に悪そうですが、高カロリーな食事をし続けたマウスは、この小胞体ストレスが、逆にがん細胞をうまく自殺に追いこんでいるのではないかということのようです。実際に、小胞体ストレスがおきない状態にしたマウスは、高カロリー食を食べていても肺がんになってしまったそうです。

驚きの研究結果、でも高カロリー食はやはり危険

 「カロリーの高い食事をすることで肺がんが妨げる」という結果は、研究チームにとっても予想外の結果だったようです。
 今回の結果は、「がん」という病気にはまだまだ我々の知らないメカニズムが隠されているということを暗に示しているのかもしれません。
 これから安心してカロリーを気にせず食べられるのかも?
いえいえ、この結果はまだマウスでの研究ですし、高カロリー食による肥満はがんだけでなく生活習慣病のリスクを高めると言われていますのでくれぐれもお忘れなく。


参考文献

Ramadori G et al. Diet-induced unresolved ER stress hinders KRAS-driven lung tumorigenesis.
Cell Metab. 2015 Jan 6;21(1):117-25. doi: 10.1016/j.cmet.2014.11.020. Epub 2014 Dec 18.

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