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子宮体がんのリスクを下げてくれる食事法が明らかに!?
女性特有のがんの中に子宮体がん(子宮内膜がん)があります。この病気にかかる人は、40歳代から60歳代が多く、肥満の人は病気のリスクが高くなります。イタリアの研究グループは、子宮体がんと地中海式ダイエットで推奨されている食べ物との関係を調べました。
子宮体がんのリスクを下げる食事法とは?(写真:Shutterstock.com)
地中海式ダイエットとは?
地中海式ダイエットって聞いたことありませんか?
以前のMYCODEトピックス「メタボにさよならできる、魔法のような料理とは?」でメタボリックシンドロームに効果のあった食事法として紹介したことがあります。
地中海式ダイエットは、
・野菜、果物・ナッツ、全粒穀物、豆類、魚をふんだんに取り入れ、
・飽和脂肪酸を避け、オリーブ油(一価不飽和脂肪酸)はたくさんとり、
・乳製品や肉は控えめ、
・適量のアルコールを飲む
という食事法です。
地中海式ダイエットは、がん、糖尿病、心臓病などの病気のリスクを下げるという報告があり、注目されています。
地中海式ダイエットと子宮体がんとの関連を調査
今回、イタリアの研究グループは、子宮体がん(子宮内膜がん)に対する地中海式ダイエットの効果を検証しました。
5,000人以上の女性を対象として、子宮体がんになった人とそうでない人が食べた野菜、果物・ナッツ、豆類などの種類を点数化して、地中海式ダイエットと子宮体がんとの関連を調べました。
子宮体がんのリスクが低くなった
その結果、地中海式ダイエットの品目をあまりとっていない(0~3項目)グループに比べ、7~9項目とり入れた女性は子宮体がんのリスクが57%低くなることがわかりました。また、子宮体がんのリスクが6項目とり入れていた女性で46%、5項目とり入れていた女性でも34%低くなることがわかりました(※)。
子宮体がんと診断される人は、40歳代から60歳代で多く、肥満の人は病気のリスクが高くなるという報告があります。
野菜、果物、魚などをバランス良く食べるとともに運動をするなどして適正体重を維持し、いつまでも健康でありたいですね。
監修者
医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。