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病気・医療

寒い冬、焼イモとラーメンの車がやってきました。
さてあなたはどちらを買いますか?

2015年02月16日 10時00分

高齢者に多いがん1つ「腎細胞がん」。早期発見が難しいがんで、日本では年々増加傾向にあります。がんの予防分野の国際誌で報告された腎細胞がんの危険因子とは?そして、予防に良いとされるなじみ深い食べ物とは?


Ishi yakiimo

ほくほくおイモ、おいしいな♪ おイモの知られざるパワーとは!?(写真:MShades/クリエイティブ・コモンズ 表示 2.0 一般)

「石焼イモ」vs「ラーメン」

小腹が減った寒い冬の夕暮れ時。遠くから「いしや~きいもっ♪」の声が聞こえてきました。と、同時に道の反対側からは「チャララ~ララッ♪」と、おなじみのあのラーメンの音が聞こえてきました。財布を持って立ち上がったあなた、さて、どちらへ向かって走りますか?

腎臓のがん「腎細胞がん」

さて、今日の本題に入りましょう。今日は腎臓のがんのお話です。腎臓は、腰のちょっと上の位置に左右1つずつある、ソラマメ形の臓器です。その主な役割は、血液をろ過して、不要な成分を尿にすることです。この腎臓に出来るがんの1つが「腎細胞がん」。高齢者に多いがんで、日本では、がんで亡くなる人の100人に1人が腎細胞がんです。

腎細胞がんは、特徴的な症状が無く、早期発見が難しいがんです。それにしては、日本人の腎細胞がんの死亡率は、それほど高くありません。その理由は、日本で腎細胞がんにかかる人の数が、イギリスを除く欧米諸国より低いからです。しかし、食の欧米化などに伴い、日本人の腎細胞がんは年々増加傾向にあります。

「日本人」の腎細胞がんの調査

日本人にとっても腎細胞がんは他人事では無い!というわけで、国から「是非研究をしてください」と、研究費が下り、札幌医科大学の研究グループが「文部科学省科学研究費がん特定領域大規模コホート研究」と呼ばれる研究を実施しました。
その結果が昨年、がんの予防分野の国際誌で報告されました。

危険因子と予防因子は何か?

40歳から79歳までの日本人、約11万人を対象としたこの調査の結果、次の9つが腎細胞がんの危険因子として挙げられました。
(1)喫煙、(2)肥満、(3)運動不足、(4)高血圧、(5)糖尿病、(6)腎疾患、(7)牛肉を良く食べる、(8)脂肪の多い食べ物を良く食べる、(9)紅茶を良く飲む
随分いっぱいありましたね・・・
一方で、予防因子として1種類の食べ物が挙げられました。
それは「イモ類」。サトイモ、サツマイモ、ジャガイモなどです。つまり、昔からイモを多く食べていたので、日本人は腎細胞がんが少ないのかもしれない、ということです。
研究グループは、「デンプンを含むイモ類は、伝統的な日本の食事習慣の代表で、これが腎細胞がんの予防因子である事は興味深い」と話しています。

さて、もう一度聞きましょう。焼きイモとラーメン、あなたはどちらへ向かいますか?


参考文献

Washio M et al. Risk factors for renal cell carcinoma in a Japanese population.
Asian Pac J Cancer Prev. 2014;15(21):9065-70.

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