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病気・医療

どんどん増えるのに、がんにならない腸の細胞がもつすごい仕組みとは?

2015年03月09日 09時00分

「がん」と聞くと、「どんどん増える」というイメージ、ありますよね。でも、体の中にはどんどん増えるのにがんじゃない細胞が存在しています。それは「腸上皮細胞」。この細胞はどうしてなぜがんにならないのでしょうか?その仕組みの1部がこのたび解明されましたのでご紹介します。


Question

写真はイメージです。記事と直接の関係はありません。(写真:Dvdgmz/クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 スペイン)

素朴な疑問…

 腸の内側は、「腸上皮細胞」と呼ばれる細胞に内張りされています。この細胞は、生まれ変わりが早く、数日以内で新しい細胞に置き換わっています。「そんなにどんどん入れ替わっているのなら、増殖も激しいということでしょ!?がんにならないの??」そんな疑問が生じます。もちろん、その通りで、細胞の生まれ変わりの調節が狂うとがんになる可能性があります。それにも関わらず、そう簡単にがんにはなりませんよね。何故でしょう?

がんになるのを防いでいる物質を発見

 その仕組みの一端がこのたび明らかになりました。米国カリフォルニア大学の研究グループが、がんになるのを防ぐ物質を発見したのです。
 その物質の名は「TRPV1」。腸上皮細胞の外側には「EGFR」という増殖のスイッチがあり、このスイッチが入ると細胞は増殖します。このときTRPV1も一緒に増え、丁度良い頃合いで、増殖のスイッチを切る役割を果たしています。増殖と一緒にスイッチを切る物質も増えるので、細胞は異常に増える危険から守られていたのです。

 研究グループは、TRPV1はがんの治療薬の候補になる可能性があると指摘しています。
がん治療にはまだまだ発展の余地がありそうですね!


参考文献

de Jong PR et al. Ion channel TRPV1-dependent activation of PTP1B suppresses EGFR-associated intestinal tumorigenesis.
J Clin Invest. 2014 Sep;124(9):3793-806. doi: 10.1172/JCI72340. Epub 2014 Aug 1.

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