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牛乳・チーズ・ヨーグルトの中で、糖尿病リスクを下げる食品はどれでしょう?
米ハーバード大学の研究グループが、成人男女数万人について大規模に2型糖尿病と食品との関係を調べました。その結果ある乳製品が糖尿病予防に効果があることが示されたのです。果たしてその乳製品とは・・・?
糖尿病のリスクを下げる乳製品がある!?(写真:Shutterstock.com)
糖尿病には2つのタイプがある
糖尿病には大きく分けて1型と2型の2つのタイプがあります。
1型糖尿病は、普段体を守ってくれているはずの「免疫」が、間違って自分を攻撃してしまい発症するもので肥満とは関係がありません。
一方、2型糖尿病は、遺伝と食習慣との両方の影響を受けて発症するもので、肥満の人に多いのがこのタイプです。今回は2型糖尿病のお話です。
20年にわたり数万人を大規模調査
米ハーバード大学の研究グループが、1980年から2010年にわたり、成人男女数万人について2型糖尿病と食品との関係を調べました。とても大規模な調査です。
年齢、BMI、生活習慣、食習慣など、いろいろな条件を考慮に入れながら、2型糖尿病と食品の関係を分析し、その結果が報告されました。
糖尿病リスクを下げた食品とは・・・
【ヨーグルト】です。
ヨーグルトを1日1回食べていた人は、食べていなかった人に比べ、糖尿病のリスクが17%減少していました(※)。
一方で、牛乳やチーズなど、乳製品全体でみると、食べた量と糖尿病発症との間には関係は確認できませんでした。また、低脂肪乳製品と高脂肪乳製品でも、糖尿病の発症には関係は見られませんでした。
同じ乳製品でも、ヨーグルトのみでリスク減少が確認できたのは非常に興味深いことです。
ヨーグルトは美容や花粉症にも良いようです。あなたも毎日朝食にヨーグルトを食べてみてはいかがでしょうか?ただし、お砂糖やフルーツソースをたっぷりかけ過ぎないように気をつけましょうね。
*2020/4/2:記事内容を一部修正いたしました。
監修者
医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。