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自分は年齢よりも若いと感じている人は、実際に長生きする!?

心が若いと身体も若い?
英国の研究グループの報告によると、実際の年齢よりも自分で感じている年齢が若い人は、病気による死亡率が低くなるようです。
彼らは、高齢であっても、自分は若いと感じている人は健康的であり、そのことが実際の寿命にも関係しているかもしれないと考え、調査を行いました。
自分の実年齢よりも若いと感じているかを調査
研究グループは、研究の参加に同意した平均年齢65歳の約6500名に対し、「あなたは自分の年齢が何歳くらいだと感じますか?」というアンケート調査を行いました。この質問に対して実際の年齢よりも3歳以上若いと答えた(若く感じている)グループ、年齢とほとんど同じと答えたグループ、実年齢よりも老けていると答えたグループの3つに分けました。
そして、感じている年齢とその後の死亡率との関係を調べるため、8年後この被験者の中ですでに亡くなっていた1030人について、グループごとに死亡率と死亡理由を調査しました。
実年齢よりも私は若いと答えた人は長生き
結果として、実年齢より老けていると感じていたグループは、若いと感じているグループよりもアンケートから8年後の時点で50%も死亡率が高かったことがわかりました(※)。この値は、年齢や性別、病歴、民族性、お金持ちかどうかなどをすべて考慮して計算された値です。
死亡した理由別に見てみると、がんで亡くなった人は13%増、心臓や血管の病気で亡くなった人は50%増、その他の理由では50%増の死亡率となっていました。
ただの思い込み?さば読み?でもたったそれだけで死亡率や病気になる率が変わってくるのなら、今日から少しづつ意識を変えてみるのもよいかもしれません。
監修者
医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。