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病気・医療

年をとって目がショボショボ・・・
そんなあなたに、イエス!ES!再生医療!

2015年01月02日 11時00分

写真はイメージです。記事と直接の関係はありません。 (画像:Jallet/クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 4.0 国際)

見づらい原因、この病気?

 歳をとると、体のいろいろなところに不調が出てきますよね。加齢黄斑変性という病気を知っていますか?この漢字ばかりの病気「かれいおうはんへんせい」は、年をとれば誰でも起こりうる目の病気で、目の奥の「黄斑」と呼ばれる部分が正しくはたらかなくなり、視力が低下していきます。

 あまり馴染みはないかもしれませんが、日本では、視覚障害者手帳が交付されている人の中で4番目に多い病気で、70万人近くいるといわれています。そして、加齢と言っても、早い人では40代でも発症します。

※ちなみに視覚障害者手帳で多い病気はTop3は、
  1位 緑内障
  2位 糖尿病網膜症
  3位 網膜色素変性

再生治療に初チャレンジ

 失明に繋がる恐れもある加齢黄斑変性。加齢が原因であるなら、何とか若返らせることで解決できないのか?米カリフォルニア大学の研究グループは、胚性幹細胞「ES細胞」を使った再生治療を試み、その結果が、有力医学誌であるランセットのオンライン版2014年10月25日号で発表されました。

ところでES細胞って?

 ES細胞(胚性幹細胞)は受精卵から作られる細胞です。いろいろな臓器や組織になることができるので、「万能細胞」とも呼ばれています。

 万能細胞には他に、2012年、京都大学の山中伸弥教授がノーベル医学生理学賞を受賞した「iPS細胞」があります。iPS細胞は、受精卵ではなく体の細胞から作った万能細胞である事がES細胞との違いです。

 近頃良く聞く「再生医療」にはこれらの細胞が使われています。

目への移植は安全かつ有効

 研究チームは加齢黄斑変性の9人と、別の目の病気の9人を対象として、ES細胞から新たに作った「網膜色素上皮」という目の組織の一部を、目に移植して治療しました。

 結果、7割ほどで視力が回復した上に、治療後2年近く経っても、拒絶やがん化、その他の副作用や悪影響は見られませんでした。

 日本でも、iPS細胞を用いて同様な目の治療が始まっています。万能細胞を使った再生治療が身近になる日は近いかもしれませんね!

 ちなみに、加齢黄斑変性の発症リスクは、タバコ、肥満、直射日光などにより高まると言われています。中でも特にタバコは良くないそうです。タバコは他のさまざまな病気とも関連していますし、ぜひとも禁煙を心がけたいものです。


参考文献

Schwartz SD et al. Human embryonic stem cell-derived retinal pigment epithelium in patients with age-related macular degeneration and Stargardt's macular dystrophy: follow-up of two open-label phase 1/2 studies.
Lancet. 2014 Oct 15. pii: S0140-6736(14)61376-3. doi: 10.1016/S0140-6736(14)61376-3.

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