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病気・医療

世界三大感染症の結核
遺伝子研究で治療に光

2014年12月10日 15時00分

写真はイメージです。記事と直接の関係はありません。(写真:Scotted400/クリエイティブ・コモンズ 表示 3.0 非移植)


今もなお猛威を振るう結核菌

 結核という病気を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか?結核は、昔の病気のようなイメージがあるかもしれませんが、今もなお、エイズ、マラリアに並び、世界三大感染症の一つとなっています。日本でも毎年約2万人が新たに感染し、およそ2千人の方々が 亡くなっていると言われています。

※世界三大感染症 世界の年間死亡者数(2009年)
 エイズ :180万人(新規HIV感染者数 260万人)
 結核   :170万人(年間発病者数 940万人)
 マラリア : 78万人(年間罹患者数 2億2500万人)

 結核は、結核菌という細菌が主に肺に感染することによって起きる病気です。しかし、一口に結核菌と言っても、病原性が強いタイプや、薬が効かないタイプなど、さまざまな種類があるとされています。感染している結核菌の種類にあわせて治療をする事が大切なのですが、その種類を調べるには、現在では1ヶ月ほどの時間がかかり、結核菌のタイプを素早く見極め、適切な治療をすることは難しいのがこれまでの現状でした。

バーコード並みのスピードと正確性で菌のタイプを分類

 そんな中、イギリスやポルトガルを含む研究グループが世界規模で様々な結核菌の ゲノム(遺伝情報)を解析・分類し、科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ2014年9月1日号に 発表しました。

 グループは、イギリス・オランダ・ロシア・エチオピア・ウガンダ・中国など、全世界から1601もの結核菌を集めて遺伝子解析をおこない、それぞれの菌のタイプを決めている7000箇所の遺伝子の特徴(SNP)を見つけました。さらにその中から、菌のタイプを素早く判断するための指標となる62箇所のSNPを選びました。

治療法、ワクチン開発にも期待

 今回の研究で、結核菌の遺伝子がタイプ別に大規模に解析されました。今後は薬が効かないタイプの結核の新たなる治療法の開発や、結核ワクチンの開発等、世界の結核対策が大いに進むことが期待されます。


参考文献

Coll F et al. A robust SNP barcode for typing Mycobacterium tuberculosis complex strains.
Nat Commun. 2014 Sep 1;5:4812. doi: 10.1038/ncomms5812.

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