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病気・医療

肝臓がんの原因となるC型肝炎ウイルス、
ついにワクチンが登場!?

2015年05月25日 09時00分

 血液が主な感染経路となるC型肝炎ウイルス。C型肝炎は、肝硬変や肝臓がんの主要な原因として知られており、世界的な感染拡大が問題となっています。2014年11月、ウイルス感染を予防するワクチンがついにできるかもしれない、という報告がありました。


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写真はイメージです。記事と直接の関係はありません。(写真:David McClenaghan, CSIRO/クリエイティブ・コモンズ 表示 3.0 非移植)

C型肝炎ウイルスへの感染は肝臓がんの原因

 C型肝炎ウイルスは血液が主な感染経路となるウイルスで、肝硬変や肝臓がんの主要な原因として知られています。かつては輸血による感染拡大が問題となったこともありました。現在では医療従事者による針刺し事故や刺青、覚せい剤などの注射の回し打ちなどが主な感染の原因となっていると考えられています。
 現在でも世界的には1億人以上が感染しているといわれ、感染拡大が問題となっています。C型肝炎は、最近では多くの効果的な治療薬が発表されている一方、ウイルス感染を予防するワクチンはまだ開発されていません。

ウイルスを攻撃するリンパ球が増加

 2014年11月5日英国のオックスフォード大学医学部を中心とした研究グループは、サイエンス・トランスレーショナル・メディスン誌にC型肝炎ウィルスワクチンの新しい作成法を報告しました。
 C型肝炎ウイルスは「エンベロープ」と呼ばれる外側の殻が変化しやすく、効果的なワクチンを作るのが難しいと考えられてきました。研究グループは、「プライムブースト法」と呼ばれる方法を用いて作成したC型肝炎ウイルスに対する複数のワクチンたんぱく質を接種することで、免疫力を高めることができないかを検証しました。
 作成したワクチンを健康な人に接種した結果、効果的にC型肝炎ウイルスを攻撃するリンパ球を高濃度で増やせるようになったのです。C型肝炎ウイルスに対する防御のための免疫を整えることができることができたそうです。
 今後の実用化が期待されます。


参考文献

Swadling L et al. A human vaccine strategy based on chimpanzee adenoviral and MVA vectors that primes, boosts, and sustains functional HCV-specific T cell memory.
Sci Transl Med. 2014 Nov 5;6(261):261ra153.

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