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110歳よりも長生きの人「スーパーセンテナリアン」の遺伝子を解析!「超」長寿の秘密が明らかに・・・?

2014年12月15日 16時00分

とても長生きの人は特別な遺伝子をもっているのでしょうか?(写真:Shutterstock.com)

超長生きをする人「スーパーセンテナリアン」

 「センテナリアン」という言葉を知っていますか?100歳以上のご長寿の方をこう呼ぶそうです。さらにセンテナリアンの1000人に1人は、「スーパー」センテナリアンと呼ばれる110歳以上の年齢の超長寿の人達です。

 昨年2013年には、大阪市の大川ミサヲさん(当時115歳)が世界最高齢としてギネス認定されましたが、彼女もそんなスーパーセンテナリアンの一人です。彼女が生まれたのは19世紀の1898年、なんと当時はまだ歴史上の人物として名高い、勝海舟やジョン万次郎が生きていた時代ですので、その長寿に驚かされます。

 スーパーセンテナリアンは、現在世界には約70名ほどいると言われていますが、どうすればこれほど長生きができるのでしょうか。歴史上でも2500名程度しかいないといわれているスーパーセンテナリアンは、何か特別な体質を親から引き継いでいるのでしょうか。

スーパーセンテナリアン17名の全遺伝情報を解析

 米スタンフォード大学の研究チームは、これらの人たちに共通する「超」長寿遺伝子はあるのか?という疑問に答えるため、米国に在住するスーパーセンテナリアン17名を対象として、Whole-Genome-Sequencingという、人間の30億ある塩基対(DNAの構成要素)を全て調べる手法により、全遺伝情報解析を行いました(※)。

 残念ながらこの17人だけに共通した遺伝子の特徴というものは発見されなかったのですが、予想されていなかった興味深い発見がありました。

 解析したうちの1人のスーパーセンテナリアンにはDSC2という遺伝子に変異があることが偶然明らかになったのです。この変異があると心臓の病気を起こしやすいことがこれまでの研究で広く知られているのですが、当人はこの遺伝子変異を持っていたにも関わらず、110年以上問題なく生きていたことになります。

長寿は遺伝?環境?

 今回の調査で、長寿に関わる遺伝子はあったとしても、110歳以上の人が「超」長寿の「スーパー」すごい遺伝子をもっているわけではなく、しかも病気になりやすい遺伝子を持っていたとしても長生きすることは可能であることがわかってきました。

 一方でスーパーセンテナリアンの子供がセンテナリアンである事例も多く報告されており、ある程度長寿と遺伝に関係がある可能性は高く、今後の研究が待たれるところではあります。

 いずれにせよ、超長寿になるには遺伝だけの要因ではなく、生活習慣を含めたいくつもの要因が関係あるようです。

 私たちも、健康的な生活で長生きしたいですね。


監修者

医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。

参考文献

Gierman HJ, Zhou X et al. Whole-Genome Sequencing of the World's Oldest People., PLoS One.


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