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【fumfum増刊号】日本人は温厚?それとも怒りっぽい?他民族との遺伝型比較、第2弾
民族集団によって、遺伝型の割合は大きく違います。他の集団と比べて、日本人の「打たれ強さ」は・・・!?

写真はイメージです。記事と直接の関係はありません。
持っていると、怒りっぽくなる遺伝型
MYCODE fumfumで提供している「怒りっぽさ」の遺伝的傾向は、チェックいただいておりますか?
誰しも時には、イライラしてしまったり、感情的になってしまうことがありますよね。しかし研究によると、人に比べて特にカッとなりやすかったり、怒りを激しくあらわにする人がおよそ20人に1人の割合でいるそうです。
米国のマサチューセッツ・メディカルスクールの研究チームによると、rs6954895というSNPが「G」であることが怒りっぽさに関係しているという研究結果が出たそうです。さらに、このSNPの遺伝型の「G」の数が多いほど、怒りっぽいと分かりました。
(まだ調べていないという方はこちら)
日本人、遺伝子的には比較的温厚!?
「怒りっぽさ」の項目では、米国マサチューセッツ・メディカルスクールの研究チームの研究を基に、rs6954895というSNPを解析し、以下の3タイプのうちどの遺伝型に当てはまるのかを調べることができます。
・GGの遺伝型を持つ人は「怒りっぽいタイプ」
・GAの遺伝型を持つ人は「やや怒りっぽいタイプ」
・AAの遺伝型を持つ人は「やや温厚なタイプ」
日本人の約95%が、「やや温厚なタイプ」に当てはまります。3つのタイプの中で最も「怒りっぽい」タイプに当てはまる日本人は、わずか0.1%しかいませんでした。
民族によって、3タイプのうちどの遺伝型を持っているかの割合は大きく違います。
「HapMap」という遺伝子情報のデータベースによると、このSNPの遺伝型の割合は、26の民族集団で明らかにされています。
なんと、この26の民族集団の中で、日本人集団は最も「怒りっぽいタイプ」の遺伝型を持つ人の割合が低いのです。遺伝的には、比較的温厚な民族なのでしょうか。
ちなみに、最も「怒りっぽいタイプ」の遺伝型を持つ人の割合が高かったのは、スリランカの民族集団、続いてガンビア西部の民族集団でした。
どうやって「怒り」を解消すればいいんだろう?
「温厚」だとしても、イライラすることが無い人なんていませんよね。
怒りっぽさは寿命や病気の発症とも関係しています。例えば脳卒中、脳梗塞などの血管系の病気を発症するリスクが高くなるそうです。
「怒りっぽさ」の記事では、どのようなメカニズムで怒りっぽさがこれらと関係しているのかをご紹介しました。
怒ると交感神経が刺激され、興奮状態となります。この交感神経を鎮めることで、興奮状態を正常な状態に戻せると言われています。
交感神経を静めるために、手軽にできる2つの方法をご紹介します。
1.静かな音楽を聴く
音楽には、自律神経を整える効果があります。副交感神経が高まる代わりに、交感神経が静まっていきます。特に、静かなヒーリングミュージックや、ネイチャーサウンドが効果的とのこと。
2.ゆっくりと水を飲む
フランスで行われた研究によると、普段より水をとることで、気分が改善されるという結果が出たようです。逆に、普段より水を減らすと、普段よりもイライラを感じるという報告もされています。この研究では、1日2.5リットルの水を飲むことで、効果が出たようです。
怒りを無理やり抑え込むことは逆効果だとわかっています。このように手軽な方法を試し、自分が一番自然にイライラを解消できる方法を見つけていけると良いですね!
参考文献
Genome-wide association study of proneness to anger.
『「怒らない体」のつくり方―自律神経を整えるイライラ解消プログラム』
引用した写真 Alex Gilbert/クリエイティブ・コモンズ 表示 2.0 一般
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●怒りっぽさ