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遺伝子

ペンギンは味覚オンチ!?
すっぱいものと辛いものしかわからないのはなぜ?

2015年05月21日 09時00分

 ペンギンたちは海にもぐって魚やカニ、イカ、タコなどおいしそうな海の幸を食べているそうです。ところが彼らの遺伝子を調べてみたところ、味覚オンチであることがわかったのです!


Penguin

画像はイメージです。記事と直接の関係はありません。(写真:Hannes Grobe/AWI /クリエイティブ・コモンズ 表示 3.0 非移植)

南極に住むペンギンたち

 南極に住む代表的な鳥といえば、そう「ペンギン」です。ペンギンは鳥類ペンギン目に属していて、全部で19種が知られています。そんなペンギンの多くは南極の広い範囲と、南半球の比較的寒い地域に住んでいますが、実は、ガラパゴスペンギンなどは赤道の付近に住んでいて、必ずしもすべてのペンギンが寒いところに住んでいるわけではありません。
 そんなペンギンたちは海にもぐって魚やカニ、イカ、タコなどをとって食べています。おいしそうなものばかりですね!でも意外なことに、ペンギンは味覚オンチかもしれない・・・?ということが分かってきたのです。

ペンギンの味覚遺伝子からわかったのは・・・

 味覚といえば、一般的に私たち人間をはじめ多くの動物が感じることができるのは「甘み」「うまみ」「苦み」「酸味」「塩味」だといわれています。でも、動物によって味覚は少しずつ異なっていて、例えば猫は甘みを感じるたんぱく質が失われているといわれています。
 2015年3月、アメリカと中国の研究グループはペンギンの味覚に関わる遺伝子の働きを調べ、ペンギンたちは甘み、うまみ、苦味を感じていない可能性が高いと報告しました。つまり、ペンギンは酸味と塩味、つまり「すっぱい」か「しょっぱい」かしかわからないということなのです。

なぜ「すっぱい」と「しょっぱい」しか感じなくなったのか

 なぜペンギンは酸味と塩味しか感じなくなってしまったのか、その理由ははっきりしていませんが、肉食のペンギンにとって「うまみ」はあまり必要なかったり、食べ物全体を丸のみにする食べ方や口の構造も味覚と関係あるのではないかと考えられています。
 さらに、ペンギンが育つ極寒の環境も、味覚を失う原因になったと考えられています。例えばTrpm5と呼ばれるたんぱく質は、「甘み、苦み、うまみ」の3つの信号を伝える働きをしているのですが、このたんぱく質は寒さに弱く、温度が下がると活性が低下するそうです。
 つまり、ペンギンが寒いところで生きていくうち、この3つの味覚はだんだん必要なくなったのかもしれません。今では温かい場所に住むペンギンも、もともとは南極から移動していったと考えられるので、すでに3つの味覚を失ってしまったのでしょうね。

 おいしいものが大好きな人間は、味がわかって幸せだなあと思いますね!味付けの濃いものを食べ続けていると味覚が麻痺するらしいので、できるだけ薄味を心がけましょう。また、亜鉛不足になると味覚センサーである「味蕾(みらい)」という細胞が生まれ変われず味覚障害を引き起こしてしまうので、気をつけてくださいね。

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 ペンギンと直接話すことはできませんが、遺伝子を調べれば味覚まで分かってしまうのですね!最近では遺伝子解析によって本当に多くのことが分かるようになってきました。
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参考文献

Zhao H et al. Molecular evidence for the loss of three basic tastes in penguins.
Curr Biol. 2015 Feb 16;25(4):R141-2. doi: 10.1016/j.cub.2015.01.026.

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