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食事・生活

頭が良くなり、メタボ改善にも効果的!?意外と身近な「神の飲み物」

2015年01月21日 15時00分

 古代マヤ文明の「神の飲み物;カカワkakawa」を語源とする飲み物。これまでの研究でさまざまな健康効果がわかっています。この飲み物に含まれるフラバノールが認知能力やメタボの防止にも有効であるということが、イタリアのグループにより報告されました。さてその飲み物とは?


寒い日には頭にも体にも良いココアでホッと一息!(写真:Shutterstock.com)

「神の飲み物」の正体・・・それはココアです!

 寒い日には、温かいココアが特においしく感じますよね。ココアの語源は、中央アメリカ、古代マヤ文明の「神の飲み物;カカワkakawa」なのだそうです。その語源から想像できる通り、ココアは体を温める効果を始めとして、免疫力を上げたり、腸内細菌バランスを良い状態に保ったり、炎症を抑えたりする効果があるということが、これまでの研究によりわかってきています。

 それらの健康に良い効果をもたらすココアの成分のうち、とりわけ大事なのは「フラバノール」と呼ばれるポリフェノールの一種なのだそうです。2014年、イタリアの研究グループは、このココアに含まれるフラバノールが認知能力の向上やメタボの防止にも効くという報告をしました。

ココアを飲むと認知能力に改善が!

 研究グループは、認知機能に障害がない高齢者90人を3つのグループに分け、それぞれフラバノールの量が高(993mg)、中(520mg)、低(48mg)であるココアを8週間毎日飲んでもらいました。そして調査開始前と8週間後におこなった、課題処理能力のテストの結果を比較しました。

 課題処理能力のテストは、次の3種類が行われました。

・ミニメンタルステート検査:医療現場で実際に使われているテスト
・トレイルメイキング検査:点を順番に線で結んでいくテスト
・言語流暢性検査:「あ」から始まる言葉をできるだけ多く言うといった発想の能力を調べるテスト

 8週間後、トレイルメイキング検査の回答にかかった時間は、高フラバノールでは8.6秒改善、中フラバノールのグループでは6.7秒改善、低フラバノールのグループでは0.8秒改善と、大きな改善の差が確認されました(※)。

 言語流暢性検査でも、高フラバノールのグループで1分間に7.7語、中フラバノールのグループは3.6語それぞれ増えたのに対して、低フラバノールのグループは1.3語に留まっていました。

さらにココアはメタボ改善にも効果的!

 ココアに砂糖はつきものですよね。加えた砂糖による影響は無視できませんが、今回の研究ではさらに、ココアフラバノールが血糖値の下がりにくさに関わるインスリン抵抗性や、血圧、脂質過酸化反応など、メタボリックシンドロームに関わる数値も改善することがわかりました。やはり高フラバノールと中フラバノールで、特に大きな改善が見られていました。

 どうやらココアには、「神の飲み物」といわれていただけのパワーが秘められているようです。

 体に良いポリフェノールがたっぷり入った温かいココアで、頭も体も整えてみてはいかがでしょう。


監修者

医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。

参考文献

Mastroiacovo D, Cocoa flavanol consumption improves cognitive function, blood pressure control, and metabolic profile in elderly subjects: the Cocoa, Cognition, and Aging (CoCoA) Study—a randomized controlled trial., Am J Clin Nutr.


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