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食事・生活

炭酸好きは要注意!炭酸飲料が引き起こす怖い病気とは?

公開日:2015年1月16日
更新日:2019年8月28日

 時々無性に飲みたくなる炭酸飲料。たくさん飲むとさまざまな病気のリスクが高まることが知られているそうです。ハーバード大学医学部関連病院のチームにより、関節に関わる怖い病気のリスクも高めるということが発表されました。その病気とは一体?


みんな大好きな炭酸飲料ですが・・・(写真:Shutterstock.com)

飲みすぎ注意!炭酸飲料

 炭酸飲料。時々無性に飲みたくなるとき、ありませんか?お風呂上りなど、飲むとスッキリサッパリ、実においしいですよね。でも、砂糖入りの炭酸飲料は、たくさん飲むと「2型糖尿病」「心臓病」などの、慢性炎症性疾患のリスクが高まることが既に知られています。

 このたび、さらに関節リウマチのリスクも高めるという報告が、ハーバード大学医学部関連病院のチームにより、昨年9月に発表されました。

炭酸飲料とリウマチの調査

 関節リウマチは、本来自分の体を守るために備わっている「免疫」が異常になり、関節が腫れたり痛んだり、悪くなると変形したりする病気です。

 研究グループは、約19万人の女性を対象として、4年ごとに食事の状況を調査しました。そのうちの、砂糖入りの炭酸飲料を飲んでいる状況に関するデータと、病院の診療記録で確認した、関節リウマチにかかったかどうかの情報を照らし合わせて関連があるかどうかを解析しました。

砂糖入り炭酸はリウマチリスク6割増

 その結果、何と、砂糖入りの炭酸飲料を1日1杯以上飲む女性は、無糖炭酸飲料を飲む女性や1ヶ月に1杯未満しか飲まない女性に比べると、血液検査で診断がつく関節リウマチの発症リスクが約6割も高いことがわかりました。

 さらに、55歳以降に関節リウマチを発症した人だけでみると、砂糖入り炭酸飲料とリウマチリスクは、より強く関連していました。

 血液検査で診断がつかないタイプのリウマチもあるのですが、そちらは砂糖入り炭酸飲料との関連はありませんでした。また、低カロリーのダイエット炭酸飲料は、関節リウマチのリスクとは全く関連がありませんでした。

 「炭酸中毒」と言われるほどに、炭酸飲料が好きな人は良く飲みますが、砂糖入りの炭酸飲料はリウマチや糖尿病、心臓病だけでなく、肥満にもつながりますし、飲みすぎには気をつけたいですね。

監修者
医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。2015年8月六号通り診療所を退職し、北品川藤クリニックを開設、院長に就任。著書に「誰も教えてくれなかったくすりの始め方・やめ方-ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ-」(総合医学社)などがある。

参考文献
Hu Y, Sugar-sweetened soda consumption and risk of developing rheumatoid arthritis in women., Am J Clin Nutr.

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