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女性を悩ます子宮筋腫、コレステロール値を下げる薬が効くかも!?

2015年04月21日 09時00分

  女性にとって一般的ともいえる子宮筋腫。その子宮筋腫を、手術ではなくコレステロール値を下げるお薬で治療する方法とは?なぜ子宮筋腫を小さくすることができるのでしょうか。研究結果をお伝えします。


痛みや貧血に悩まされることもある子宮筋腫、有効な治療法は研究されているのでしょうか(写真:Shutterstock.com)

 子宮筋腫とは良性の腫瘍で、女性の3人に1人は持っているといわれているほど一般的な病気です。それ自体は命に関わるということはないものの、腫瘍ができた場所や個数によって、症状も大きく異なることが知られていて、月経痛がひどくなったり、妊娠しにくくなったりすることもあるといわれているのです。子宮筋腫の治療法として、手術や女性ホルモンを抑える薬などがありますが、どちらもメリット、デメリットがあるようです。

 2014年、米国のテキサス大学を中心とした研究グループは、コレステロール値を下げる薬が子宮筋腫を小さくする効果があるのではないかという研究結果を報告しました。

コレステロール値を下げ動脈硬化を防ぐためのお薬

 彼らが報告したのは、「シンバスタチン」と呼ばれる薬の可能性についてです。シンバスタチンを含む「スタチン」と呼ばれる薬の仲間は、血液中のコレステロール値を下げる効果があることが知られています。

 血中のコレステロール値が高いと、動脈硬化になりやすいことはよく知られています。この薬は、そのようなコレステロール値が高い人の治療に使用されることが多いのですが、同時に、様々な腫瘍を抑える効果があることも知られていました。しかし、そのメカニズムについては明らかではなかったのです。そこで研究グループは、「平滑筋腫」と呼ばれる、子宮筋腫や消化管などの良性の腫瘍について、このシンバスタチンがどのように働くのかを検証しました。

カルシウム濃度を変化させて細胞を殺す

 結果として、シンバスタチンは、細胞内部のカルシウムの濃度を変化させて、「アポトーシス」と呼ばれる細胞の自殺を起こさせ、平滑筋腫の細胞を自ら減らすように導く効果があることがわかったのです。

 この研究はまだ実験室レベルのお話ですが、シンバスタチンはコレステロール値を下げる薬として一般的に使われているものなので、使っている人には2重の効果があるのかもしれません。


監修者

医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。

参考文献

Borahay MA, Simvastatin potently induces calcium-dependent apoptosis of human leiomyoma cells., J Biol Chem.


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