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食事・生活

その食べすぎ、ブタと同じかも?
ヒトとブタで共通の「食べ過ぎ遺伝子」を発見

2014年12月31日 11時00分
Pig guido+gerding

ヒトもブタも、食べ過ぎてしまうのには訳があった?(写真:Guido Gerding/クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0 非移植)


食べすぎブタは困りもの?

 ブタの飼育で“エサの費用”がどのくらいかかっているか、皆さんご存知でしょうか?
 農林水産省の肥育豚生産費調査によると、ブタの飼育に必要な費用のうち約6~7割(1頭あたり約2万円)がエサの費用であると報告されています。500頭を飼育すれば、エサ代だけで1000万円かかる計算になります。

 そのため農家の方にとって、ブタのエサにかかる費用は大きな問題で、ましてや食べ過ぎのブタ、中でも「やせの大食い」タイプのブタは長年悩みの種となっていました。

食べすぎの原因は遺伝子だった

 そんな農家の方にとって、朗報となる報告が発表されました。デンマークのコペンハーゲン大学の研究グループが、ブタの食事行動に影響を与える遺伝子を発見したとして、科学誌PLOS Oneに報告したのです。 

 研究グループは、4年間にわたり1130頭のブタの生活の様子をビデオで撮影し、食事量、食事にかける時間、1回あたりに食べる量等を徹底的に観察しました。
そして、それら食事に関する行動と遺伝子との関係を調べ、食事にかける時間や回数といったブタの食事行動に影響を与えている遺伝子を見つけだしたのです。

 この遺伝子についての研究がさらに進めば、これまで農家の方の悩みの種であった「やせの大食いブタ」をコントロールすることができるようになるかもしれません。

ブタの食べすぎ遺伝子がヒトにもあった?

 さらに研究グループは興味深い事実も突き止めました。
 ブタとヒトの遺伝子を比較し、ブタの過食行動に影響を与える遺伝子の一部をヒトの遺伝子の中に発見したのです。これらの遺伝子は、ヒトの肥満やメタボリックシンドロームを招く恐れがある過食遺伝子である可能性が高く、今後の研究が大いに期待されます。

 ブタの遺伝子研究でヒトの過食遺伝子の候補が見つかるとは、一石二鳥ですね。遺伝的な食事傾向の情報が、肥満対策に生かさせる日がやってくるかもしれません。


参考文献

Do DN et al. Genome-wide association study reveals genetic architecture of eating behavior in pigs and its implications for humans obesity by comparative mapping.
PLoS One. 2013 Aug 19;8(8):e71509. doi: 10.1371/journal.pone.0071509.

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