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日差しが強くなると気になる日焼け、紫外線の種類の違いによる肌への影響は?
梅雨が明けると夏本番を迎え、降り注ぐ紫外線量が最も多い時期になります。地表に降り注ぐ紫外線は2種あり、私たちの肌に与える影響も異なるようです。紫外線の種類と肌への影響にはどのような違いがあるのでしょうか?

写真はイメージです。記事と直接の関係はありません。
7、8月は紫外線量が最も多くなります。紫外線の浴びすぎは皮膚がんや白内障の発症につながることがあるので、注意する必要があります。太陽光線に含まれている紫外線とはどのようなものでしょうか?
地表に降り注ぐ紫外線、UVAとUVBとは?
紫外線は、その波長によりUVA(320~400 nm、長波長紫外線)、UVB(290~320 nm、中波長紫外線)、UVC(190~290 nm、短波長紫外線)に分かれます。
波長が短い紫外線ほど生物に対する影響が強く、波長が長い紫外線ほどガラスの透過率や皮膚内部への浸透率が高くなると言われています。
UVCは地球のオゾン層が吸収するため、地表には届きません。そのため、私たちに影響を与えているのはUVAとUVBになります。
紫外線の中で波長の長いUVAは皮膚の深部まで到達します。皮膚の張りを保つ弾性繊維がダメージを受け、肌の老化(たるみ)が促進します。UVAはオゾン層や上空の雲や窓ガラスを通り抜けやすいので、曇りの日や室内でも注意する必要があります。
UVBはUVAよりも影響力が強く、UVBを浴びると皮膚表面の組織で炎症がおこり肌が赤くなります。シミ、シワ、皮膚がんは、UVBによる影響が大きいと考えられています。
日差しが強くなると気になる日焼け
「日焼け」はサンバーン(sunburn)とサンタン(sun tanning)の2種に分けることができます。サンバーンは強い紫外線を浴びたことによる皮膚のやけどで、皮膚表面の組織で炎症が起きる症状をいい、肌が赤くなる日焼けです。サンバーンの原因の7~8割がUVBといわれています。
一方、日光を浴びた後、肌が小麦色・黒くなることを「サンタン」といいます。皮膚表面にメラニン色素が作られ、それが色素沈着し肌が褐色になります。
紫外線はその種類、季節、天候によって地表に降り注ぐ量や強さが異なります。服装や日焼け止めの利用など、生活シーンに合わせて紫外線対策をしていきたいですね。
ところで、人によって肌の色、日焼けの仕方、メラニン色素の蓄積のしやすさが違うのはどうしてでしょうか。これらは、遺伝的な要因が大きいといわれています。例えば、メラニンに関わる遺伝子は150以上報告されているそうです。
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参考資料
●製品評価技術基盤機構 紫外線とその防止指数(SPF及びPA)について
●日本皮膚科学会 日焼けはどうして起こるのですか?
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