メニュー

用語集

MYCODEのウェブサイトで利用されている言葉には専門的でわかりにくいものがあります。
ここではそういった言葉をわかりやすく解説していきます。

単一遺伝子疾患

単一遺伝子疾患(single gene disorders)は、ある1つの遺伝子の異常(欠失、遺伝子内の塩基の欠落、置換、挿入などの突然変異)により発症する病気の総称です。

父親、母親の両方から受け継いだ2種類の同じ遺伝子の相互作用(メンデルの法則)により病気が発現するか否かが決まるため、メンデル遺伝病とも呼ばれます。
単一遺伝子疾患は、その遺伝様式により、
(1)常染色体優性遺伝病(常染色体上の対になった遺伝子の一方に異常があれば発病する)
(2)常染色体劣性遺伝病(常染色体上の対になった遺伝子の両方が異常であれば発病し、一方のみでは保因者となる)
(3)X染色体連鎖遺伝病(性染色体であるX染色体上に異常がある)
の3つに分類されます。

単一遺伝子疾患の多くを占める先天性代謝異常症として、フェニルケトン尿症やメープルシロップ尿症、ホモシスチン尿症、先天性甲状腺機能低下症などがありますが、これらは新生児マス・スクリーニング(新生児全員に行われる血液検査)の対象となっており、早期発見・早期治療が可能となっています。そのほかにも、常染色体優性遺伝病であるハンチントン病や筋緊張性ジストロフィー(成人型)など、平均発病年齢が40歳前後と遅いものもあります。
単一遺伝子異常による個々の病気の患者数は多くはありませんが、病気の種類は数千以上あるといわれ、希少難治性疾患の多くはこれに属します。

遺伝医学の進歩により発症前に遺伝子上の診断ができるようになりましたが、治療法が確立されていない病気の診断は、特に慎重に行う必要があると考えられています。

用語集一覧にもどる