東京糸井重里事務所 × DeNAライフサイエンス 座談会

東京糸井重里事務所のみなさんに、MYCODE遺伝子検査を受けていただきました。
実際にトライしてみて、わかったこと、感じたこと、そして疑問に思ったこと、DeNAの担当者が話を伺いました。

MYCODE遺伝子検査を
受けてみた!

掲載開始日:2014年12月11日

株式会社東京糸井重里事務所
右から: 廣瀬正木さん 元木恵里さん 奥野武範さん 趙 啓子さん 播口 光さん

株式会社DeNAライフサイエンス
左から: 松田祐太 津島越朗 北村実穂子

遺伝子検査を受けることについて、正直、不安の声もありました。

津島(DeNA):まずは、みなさんが健康に関して、どのような意識を持たれているか聞かせてください。遺伝子検査を受けた方は、感想もいただけますでしょうか。

:私は東京糸井重里事務所で人事を担当していて、社員の健康管理に携わっています。DeNAさんから今回のお話をいただいたとき、社内で遺伝子検査の説明を聞いた人からは不安を感じる声もありましたが、私自身は好奇心から「受けてみたい!」と思いました。自分の身体の遺伝的な傾向について知ることができたらおもしろいと思いますし、実際に受けてみたら、いろいろな発見がありました。

播口:僕は、とにかく死ぬのがイヤなんです(笑)。死んで意識がなくなることを考えると、いてもたってもいられなくなる。50歳になり、がっかりするほど体力が落ちてきたという実感もあって、健康には関心があります。

奥野:健康にはあまり興味がないのですが、父親を病気で亡くして以来、タバコをやめたら痰(たん)がからまなくなりました。ここ半年ほどお酒も飲んでいないので、調子がいいですね。

元木:私は総務を担当しているので、社員に健康診断の案内をするのですが、自分が丈夫なので言いやすいですね(笑)。風邪もひかないし、親に感謝しなくちゃ、と思います。遺伝子検査には興味があったものの、かかりやすい病気が判明することには不安も感じました。

廣瀬:健康はかなり気にしています。前の職場を辞めるときに、身体の不調なところを元に戻したいと思って、運動や食事制限に挑戦しました。10カ月後に健康診断を受けてみると、すべての項目が正常値になっていたんです。それが健康に対する自信につながりました。今日の出席者の中で、僕だけ遺伝子検査を受けていないので、みなさんの話を聞くのが楽しみです。

発症リスクの数値が「6倍」って、高い?

津島(DeNA):検査を受けられた方は、結果をどのように受け止めましたか?

:まず、結果を見るときは緊張しました。カギがついている項目をクリックするときは、ちょっとグッとくるものがありましたね。

元木:いま見る?みたいな感じ(笑)。

播口:僕は、病気のかかりやすさに「6倍」という結果があって、周りに聞くと「そんな高い数値は見たことがない」と言われたのが気にかかっていますね。

奥野:えっ。6倍って高いんですか? 僕は「8倍」っていうのがありましたよ。

北村(DeNA):検査結果は日本人の平均と比べて何倍かかりやすいかを示しています。例えば日本人は高血圧になりやすいので、最大値は1.01倍なんです。

播口:最大値が1.01倍? そうなると、倍率だけでは自分たちで判断するのが難しそうですね。

松田(DeNA):遺伝子検査はまだ黎明期で、今後の研究によってはリスクの倍率が変わってくることもあります。ただ、こうしたサービスが開始されて多くの方のデータが集まることにより、リスク予測の精度を上げることはできる。こういった点も期待しながら、東京大学医科学研究所と共同研究を続けています。

思想や嗜好も遺伝子に影響される?

元木:私は髪の毛が「ウェーブ」という結果が出たのですが、そんな傾向はないのでちょっと疑問に思いました。兄はたしかにウェーブなのですが。

奥野:そもそも、遺伝子ですべてを説明できるものなんですか?

松田(DeNA):遺伝子ですべてを説明することはできません。病気や体質は、遺伝的な要因と環境的な要因が絡み合って起こります。例えば疾患であれば、どの程度遺伝的要因、あるいは環境的な要因の影響があるのか、少しずつわかってきているところです。

播口:体質の検査結果で、「アスパラガスのにおいがかぎわけられるか」という項目がありましたが、あれはなぜ入っているんですか(笑)?

松田(DeNA):私も論文を見るまで不思議に思っていましたが、ヨーロッパでは「アスパラガスを食べた後におしっこをすると、においがわかる派とわからない派にわかれる」とよく言われているらしいんです。研究者が目をつけなくても私たちがおもしろいと思うものについては、データが集まったら研究対象にしてもいいのかなと思います。

廣瀬:知り合いのご夫婦が105歳と101歳で、ふたりともピンピンしているんですよ。遺伝子的なつながりはないから、やっぱり環境要因も大きいんでしょうね。

松田(DeNA):長寿は環境要因が多いと言われていますね。

:環境要因も絡んでくるとなると、遺伝子検査の結果はどのように受け止めたらいいのでしょう?

松田(DeNA):この検査を受けることで自分自身に目を向けて、これまで気にしなかった病気について知識を得たうえで、意識や行動を変えてほしい、というのが私たちの願いです。健康な社会をつくるためにも、今後さらにサービスを改善していかなくてはいけないと思っています。

遺伝子検査の結果やサービスを、どのように活かしたらいいですか?

播口:健康診断と違うので、結果を見てもどうしたらいいのかわからない、というのが正直あると思うんです。具体的なアクションのヒントがあるといいんですが。

津島(DeNA):MYCODEのウェブサイトでは、生活習慣に関するアドバイスを提供しています。ただ私たちは、充分に検証されていないものは出さない、というポリシーを持っています。例えば、高血圧には赤ワインなどに含まれるポリフェノールがいい、と言われていますが、我々が基準としている水準では、まだ確固としたものだとは言えない。一方で、例えば心筋梗塞は、動物性脂肪がリスクを上げることが実証されているので、しっかりとアドバイスを提供することができます。

北村(DeNA):私たち栄養士が生活改善のアドバイスができる疾患は、この心筋梗塞も含めて、およそ30の疾患数があります。遺伝子検査を受けていただいたかたには、オプションとして生活改善プログラムを実施しています。食事の内容を写真に撮っていただき、生活習慣なども鑑みて、生活改善のアドバイスをします。毎年健康診断を受けるたびに、生活改善プログラムをご利用いただいてもいいかもしれません。

播口:他に、DeNAさんの遺伝子検査サービスの特長はなんですか?

松田(DeNA):先ほどのアドバイスもそうですが、遺伝子検査の結果を出すロジックも含め、サイエンスに忠実につくりたい、と考えています。規範的なサービスをめざして、最先端の、今わかることを伝えたいですね。

奥野:検査を受けた人は、継続的に自分の検査結果をサイトで見られますか? 僕が覚えている項目結果は2つしかないんですよね。仮に母親が何かの病気にかかったときに、その項目を調べたいということもあると思うんです。

松田(DeNA):何度でも見ていただくことが可能です。個人の遺伝子の情報は変わりませんが、今後の研究によっては病気のリスクの倍率が変わってくることもないとは限りません。その際は、該当するみなさんにお知らせしていく予定です。遺伝情報は一生つきあうものなので、ユーザーのみなさんに寄り添ったサービスを目指したいと思っています。

奥野:今後、取り組んでいこうと思っていることはありますか?

松田(DeNA):検査を1回受けて終わりではなく、リスクが高い疾患に関する最新の研究情報を定期的に配信するなど、長く我々のサービスを利用してもらえるようにしていきたいですね。

北村(DeNA):生活改善プログラムも、検査の後、定期的にご利用いただけると良いと思います。健康診断で数値が高いものについては、食事内容や運動量などから包括的に今後の生活についてアドバイスしていきます。

播口:コミュニケーションをとりながら、自分の健康についてケアしてくれる人がいるというのは、気持ちが楽になりますよね。病気の予防に役立つ手段が持てるのもいい。

廣瀬:遺伝子検査について話を聞く前は、正直怖さも感じていましたが、実際に受けた人の話を聞いて、検査を受けることへの不安感はかなり薄れたような気がします。病気について予防の意識が高まるのはいいことだと思いますね。

津島(DeNA):日本では、遺伝子検査はまだそれほど浸透していませんが、多くの方に体験していただいて、より健康な生活につながればいいと思います。本日はどうもありがとうございました。