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記憶力(言語性)

原語
cognitive-performance
研究
ドイツ フィリップ大学マールブルク

この研究のふむふむポイント

優れた記憶力を持つ人ってどのくらいすごいの?

 今回ご紹介するのは、英単語や人の名前など言語性の情報についての記憶力です。「世界記憶力選手権」のタイトル保持者は、たったの15分間で187人もの名前を記憶できるそうです。

記憶力に関する遺伝子は、やっぱり脳に関係!?

 記憶力に影響を与える候補遺伝子の一つに、脳において神経細胞の繋がりや移動に関係していると考えられている「NCAN遺伝子」があります。

「忘れっぽい」のは遺伝子のせいかも

 フィリップ大学マールブルグの研究によると、単語の記憶テストの結果と「NCAN遺伝子」に存在するSNPの遺伝型との間に相関関係が見つかったそうです。

  • 2023年8月31日(木)12:00(正午)
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記憶力(言語性)についてもっと知る

優れた記憶力を持つ人って、どのくらいすごいの?

 普段の生活の中で、自分って忘れっぽいなあ・・・と思う瞬間はありませんか?
 筆者自身は、「忘れっぽい」ほうではないかと思います。昔から人の名前を覚えるのが苦手で、相手に何度も名前を確認してしまうことも。また、買い物から帰った後で買い忘れに気づくことも月に何度かはあるような。

 一方、人の名前や誕生日をすぐに覚えられるといった、優れた記憶力を持っているように思える人もいますよね。
 「世界記憶力選手権」という記憶力を競う大会があるのをご存知ですか?英国発祥のこの大会は1991年から毎年開催されており、2014年には日本人選手が38位に入賞しています。この大会には記憶に関する10種類の競技があり、例えば「顔写真と名前をどれだけ一致させて記憶できるか」、「どれだけの単語を記憶できるか」、「1時間で何桁の数字を記憶できるか」、「架空の歴史の出来事と年号をどれだけ記憶できるか」など様々な競技があります。
 「顔写真と名前をどれだけ一致させて記憶できるか」という競技の世界記録保持者のアルタンシュさんは、なんとたったの15分間で187人もの名前を記憶して言い当てたのだそうです。人の名前を覚えるのが苦手な筆者は、頑張っても10人が限界かも・・・。

 世界記憶力選手権で準優勝した経験を持つイドリズさんは、「TED Talks」で「トレーニング次第で、誰でも記憶力を伸ばせる」と語っています。どうやら大会でのタイトル保持者達は、記憶する方法をひたすら研究し、練習を積み重ねた結果として優れた記憶力をゲットしているようです。

記憶力に関係しているのは、やっぱり脳に関する遺伝子だった!?

 「記憶力」は、記憶する内容によって「言語記憶力」と「非言語記憶力」に分類されます。そのうち「言語記憶力」とは、例えば英単語や人の名前などの言語性の情報についての記憶力のことです。先程ご紹介した「世界記憶力選手権」の競技の中では、「単語の羅列を記憶する」という種目が「言語記憶力」に当てはまります。
 一方、「非言語記憶力」は旅先で聴いた音楽や人の顔など、感覚やイメージについての記憶力を指します。

 イドリズさんが語ったように、これらの記憶力はトレーニングや覚え方の工夫で向上させることができますが、様々な研究により、記憶力にも遺伝的要因が関わっていると分かっています。

 記憶力に影響を与えているのではないかと考えられているのは「NCAN遺伝子」という遺伝子です。この「NCAN遺伝子」は脳の神経細胞同士の繋がりや移動に影響する遺伝情報を持っていると考えられており、記憶力に影響している可能性が高いとされています。

 ドイツのフィリップ大学マールブルグの研究グループによる研究の結果、「記憶力」の中でも「言語記憶力」を測定できるVerbal Learning and Memory Test(VLMT)という単語の記憶テストのスコアと、NCAN遺伝子に位置するSNPとの間に相関関係が見つかりました。

「忘れっぽい」原因となっている可能性のある遺伝型とは?

 フィリップ大学マールブルクの研究グループによる研究の結果、NCAN遺伝子のrs1064395というSNPが「A」であると、「G」に比べて言語記憶力が低くなってしまう傾向があると分かりました。

 rs1064395というSNPにはAA,AG,GGの遺伝型がありますが、日本人平均と比べると

・AAまたはAGの遺伝型を持つ人は「言語記憶力が低いタイプ」
・GGの遺伝型を持つ人は「言語記憶力が高いタイプ」

という遺伝的傾向を持っているといえます。

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研究の詳しい内容を見る

 ドイツのフィリップ大学マールブルクの研究グループが行ったのは、「認知機能(cognitive-performance)」を測定するための様々なテストのスコアと、個人の遺伝型との関連解析です。認知機能とは、「記憶力」意外にも、「判断力」、「想像力」など様々な知的機能を指します。
研究グループは、18~56歳の110人の健康な欧米人を対象に、MRIで脳の働きを計測しつつ、様々な認知機能についてのテストを実施しました。

 その結果、様々な認知機能の中でもVerbal Learning and Memory Test(VLMT)という記憶テストによって測定される「言語記憶力(verbal memory performance)」のスコアについて、NCAN遺伝子との間に相関関係が見つかりました。

ちなみに、VLMTというテストは、このようなものでした。
①15個の単語が5回繰り返されるので、それを記憶します。
②その後、別の15個の単語が1度だけ、最初の単語を忘れさせるために流れます。
③20~30分後、最初に流れた15個の単語をどのくらい覚えているかについてテストが行われます。

対象SNPの遺伝型に基づき、以下のタイプに区分されます。

  • 言語記憶力が低い
    23.3%AA&AG
  • 言語記憶力が高い
    76.7%GG

本研究では、遺伝型に基づき、2種類のタイプに区分されます。 AAとAGはともに「言語記憶力が低いタイプ」、GGは「言語記憶力が高いタイプ」に区分されます

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