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聴力

原語
hearing
研究
イタリア トリエステ大学

この研究のふむふむポイント

あなたの耳の衰えはもう始まっている!?

 あなたは耳の良さに自信がありますか?実は、耳の衰えは20歳過ぎから始まっています。しかし、進行が非常に遅いので、ほとんどの人は50歳をすぎてもなかなか気づかないようです。

耳に関する「あるある」。マスキング効果とは!?

 周波数が違う音が鳴っていると、片方がもう片方をかき消してしまう現象を「マスキング効果」といいます。この現象は、「適度な騒音を別の音でかき消す」ことにも利用されています。

聴力と遺伝子の関係とは?

 「聴力の個人差」に関して、あまり研究が進んでいませんでしたが、イタリアのトリエステ大学の研究の結果、聴力の個人差と関連する遺伝型が見つかりました。

  • 2023年8月31日(木)12:00(正午)
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聴力についてもっと知る

耳の衰えは20歳過ぎから始まっている・・・!?

 耳は聴覚と平衡感覚をつかさどる器官で、外耳、中耳、内耳で構成されています。
 人の聴力では、20Hzから20,000Hzの音域を知覚できると言われていますが、人によって得意な音域、不得意な音域など個人差があるようです。

 この「聴力」ですが、低下してしまう理由には様々あるようです。

・耳垢のたまりすぎなど、物理的な問題で音が遮られて聞こえづらくなる
(耳鼻科などで綺麗にしてもらうと元に戻るようです!)
・細胞や神経系がダメージを受けて聞こえづらくなる
(ヘッドホンなどで大きな音を聞き続けると、細胞や神経系にダメージを与えてしまうようです!)
・加齢に伴って徐々に聞こえづらくなる

 この中で気になるのは、誰もが直面するであろう、「加齢に伴う聴力の低下」。
 まだまだ先だ!と思う方もいるかもしれませんが、実は加齢に伴う聴力の低下は20歳過ぎから始まっています。ただ、進行が非常に遅く、ほとんどの人は50歳をすぎてもなかなか気づかないようです。

 「モスキート音」という言葉を聞いたことがありますか?これは「キーン」という耳鳴りのような音で、子供〜20歳前半の人にしか聞こえない音域です。これも加齢に伴って高い音が聞き取り辛くなるために発生する音域なのです。年をとるにつれて耳の組織に弾力性がなくなり、音波に対する反応が鈍くなることが原因です。(とはいえ、トレーニングによって聴こえる音域を広げることも可能だそうです!)

耳に関する「あるある」。マスキング効果とは!?

 車通りの多い道で会話が聞き取り辛い、もしかして自分は耳が悪いのでは・・・と思ったことはありませんか?
これは「マスキング効果」と呼ばれており、誰にでも起きる現象です。周波数が違う音が鳴っていると、片方がもう片方をかき消してしまうことにより起こります。

 逆に、「エアコンを消して寝ようとしたが、その途端時計の秒針の音が気になってしまう」なんて経験、ありませんか?これも「マスキング効果」によるもので、エアコンによってかき消されていた時計の秒針の音が、エアコンが消えたことによりよく聴こえるようになってしまうことで起こります。

 このように、「マスキング効果」は気になる音をかき消す効果があります。「自分の部屋より、図書館など適度にざわざわしていたほうが集中できる」という人も、こういった理由で「適度な騒音」を欲しているのですね。

聴力と遺伝子の関係とは?

 これまで、「聴力の個人差」と遺伝子に関する研究は、あまり進んでいませんでした。
 そこで、イタリアのトリエステ大学の研究グループは、聴力の個人差と遺伝的な要因との関係を明らかにすべく研究を行いました。
イタリアのトリエステ大学の研究グループによる研究の結果、SLC28A3遺伝子に位置するs7032430というSNPに「A」を持っているほど、聴力が低くなる傾向があると分かりました。

rs7032430にはAA,AC,CCの遺伝型がありますが、日本人平均と比べると
・CCの遺伝型を持つ人は聴力がやや高いタイプ
・ACの遺伝型を持つ人は聴力がやや高くないタイプ
・AAの遺伝型を持つ人は聴力が高くないタイプ


という遺伝的傾向を持っているといえます。

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研究の詳しい内容を見る

 イタリアのトリエステ大学の研究グループは、2,636人のイタリア人と中央アジア人を対象に、聴力と遺伝型との関連を調査しました。

 研究グループが行ったのは、「純音聴力検査」の結果と遺伝型との関連を調べる研究です。
「純音聴力検査」とは、ヘッドホンを装着し、音が聞こえたら手を挙げる(またはボタンを押す)という、健康診断などでよく見られる検査です。ヘッドホンからは高さや大きさが異なる音が流され、どの音域が聞き取れているか、また聞き取り辛いのかがわかります。

 その結果、rs7032430というSNPに「A」を持っているほど、聴力が比較的低くなる傾向があると分かりました。

対象SNPの遺伝型に基づき、以下のタイプに区分されます。

  • 聴力高くない
    4.0%AA
  • 聴力やや高くない
    31.9%AC
  • 聴力やや高い
    64.2%CC
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参考文献

Genome-wide association analysis on normal hearing function identifies PCDH20 and SLC28A3 as candidates for hearing function and loss.

『新版 メルクマニュアル医学百科 家庭版』

『新 家庭の医学』堀原 一・細田 瑳一

写真提供:ピクスタ

【対象SNP】rs7032430

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