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音感(音程判別)

原語
musical-ability
研究
韓国 ソウル大学

この研究のふむふむポイント

昔から歌は人間の生活の一部だった!

 歌は昔から、人間が生活をしていく上で、大事なコミュニケーション手段の1つとなってきました。歌のセンスは生活に密接に関わっていたわけです。ちなみに、同じくコミュニケーション手段である「言葉」と「歌」とでは、脳の働く部分が異なるようです。

音感の鋭さも「遺伝」!?

 歌と言えば、カラオケがとてもうまい人、周りに1人はいますよね。遺伝の研究が進み、歌や楽器のうまさにつながる「音感」は、どうやら「努力の成果」だけでなく、「生まれ持った遺伝」の影響が強いものであると分かってきました。

音感も遺伝型のタイプでわかる?

 韓国のソウル大学の研究により、日本人と同じアジア人であるモンゴル人で、音感(音程判別)に強く影響する遺伝型が見つかりました。その遺伝型とは?

  • 2023年8月31日(木)12:00(正午)
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音感(音程判別)についてもっと知る

人間の生活の一部となってきた「歌」

 あなたはカラオケ、得意ですか?自分が得意でなくても、周りで歌がうまい人を思い浮かべてくださいと言われれば、すぐに1人は思い浮かぶのではないでしょうか。歌が上手かどうかは、もちろん練習も大事ですが、努力だけではなく、どうやら遺伝も関係しているようです。

 歌は、人間の長い歴史の中で、大切なコミュニケーション手段となってきました。つまり、歌は生活に関わるものでした。「歌は、動物の求愛の際に使われるだけでなく、人間のさまざまなコミュニケーションの手段としても使われてきた」と初めて公に提唱したのは、進化論で有名なダーウィン。確かに、「狩猟歌」「戦闘歌」「祈りの歌」など、コミュニケーション手段としての歌にはさまざまなものが存在しますよね。

 一方で、人間の代表的なコミュニケーション手段と言えば、やはり「言葉」です。「歌」と「言葉」、それぞれによるコミュニケーションの際に、働いている脳の部分は同じなのでしょうか?答えは「ノー」です。「言語能力が低く音感が優れた人」と、逆に「言語能力が正常で音感が悪い人」を調べた研究で、歌に欠かせない「音感」と「言語」では脳の別の領域が働いていると判明したのでした。

音感の鋭さも「遺伝」!?

 歌は、科学的に見ると、脳の「聴力」が関係する「音感」と「発声」の組み合わせで成り立ちます。「音感」は、音の高低や音色などを聴き分ける能力。歌だけでなく、例えば弦楽器で正しい音が取れるなど、音楽の基本となるものです。

 少数ですが、カエルの鳴き声や掃除機の音を音符に当てはめられるなど、絶対音感にとても優れる人が存在します。一方で、耳も正常で、言葉も問題なく話せるのに、歌がうまく歌えないなどの、いわゆる「音痴」の人も存在します。このタイプの音痴は、脳の働きに原因があると分かっており、専門的には「感覚的音痴」と呼ばれています。この他、脳ではなく、のどに原因がある音痴も存在します。

 さて、こうした人たちを対象に「遺伝」の研究が行われるようになると、「歌がうまい家系があるようだ」から、「歌のうまさは遺伝する」とはっきり分かってきました。例えば、双子を調べた研究から、音感は家系的に遺伝すると分かりました。また、絶対音感は、特に女性で優れている場合が多いことも分かりました。

 さらにMYCODEでも行っているような「SNP解析」が盛んに行われる時代になり、音感に関連する遺伝型がいくつか報告されてきました。
 今回、日本人と同じアジア人であるモンゴル人を対象としてSNP解析研究が行われ、音感に影響を与える重要なSNPが判明しました。

音感の鋭い人に多い遺伝型は…!?

 韓国のソウル大学による研究の結果、rs4148254というSNPが「T」であると、音感に優れると分かりました。さらに、このSNPの遺伝型を見た場合、「T」の数が1つよりも2つである方が、より音感が優れている、つまり、音程の判別が得意であると分かりました。

rs4148254というSNPにはTT、CT、CCの3通りの遺伝型があります。

 日本人平均と比べると

・CCの遺伝型を持つ人は「音程判別やや苦手タイプ」
・CTの遺伝型を持つ人は「音程判別やや得意タイプ」
・TTの遺伝型を持つ人は「音程判別得意タイプ」

という遺伝的傾向を持っているといえます。

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研究の詳しい内容を見る

 韓国のソウル大学の研究グループは、モンゴルのある地域に住む74の大家族、総勢1,006人を対象に研究を行いました。ここで言う大家族とは、血縁関係の近い親族までを含めた家族を指します。

 まず、この人たちに、音程を正しく認識できるかどうかのテストを行いました。従来の方法では、あるメロディーを聴いてもらった後で、同じメロディーを半音上か下にずらして、さっきと「同じ」か「違う」かを答えてもらって調べていました。
 今回は、「人工内耳」というものを使って音程を識別してもらう方法で調べました。この方法は、今回研究グループが編み出した方法で、従来法よりも正確に音感が測定できる方法なのだそうです。

 こうして、全体の35.4%が「音楽的能力に優れる」グループに分けられました。このグループとそれ以外のグループで、DNA配列の違いを調べたところ、rs4148254というSNPが見つかったというわけです。

 このSNPは、UTG8という遺伝子に存在していました。UTG8遺伝子からは、脳に豊富に存在するタンパク質が作られます。詳しく解析したところ、このSNPが「T」か「C」かで、UTG8タンパク質の構成に違いがあるとも分かりました。どうやらこの違いが音感に影響していたようです。

対象SNPの遺伝型に基づき、以下のタイプに区分されます。

  • 音程判別やや苦手
    80.6%CC
  • 音程判別やや得意
    18.3%CT
  • 音程判別得意
    1.0%TT
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