あなたの結果もわかる!
リスニング力
- 原語
- listening
- 研究
- 英国 エディンバラ大学
この研究のふむふむポイント
今回ご紹介する「耳の良さ」とは・・・?
今回ご紹介するのは、「リスニング力」。「知っている単語を正しく聞き取れるか」だけではなく、「馴染みのない単語についても、しっかり聞き取ることができるのか」もリスニング力に含まれます。
英語学習時に重視すべきなのは「リスニング力」!?
研究によると、リスニング力が高い人は外国語の発音がはっきりしており、外国人訛りも比較的少ない傾向にあるなど、「聞く」ことが、「話すこと」にも繋がっていると分かっています。
リスニング力も遺伝型のタイプでわかる?
英国エディンバラ大学の研究の結果、持っているとリスニング力が高い傾向がある遺伝型が見つかりました。
リスニング力についてもっと知る
今回ご紹介する「耳の良さ」とは・・・?
Aさん「いや〜、昨日寝坊しちゃって。社長がげきおこだったんですよ」
Bさん「ん?げき・・・?もう一回言ってくれないか?」
Aさん「げきおこだったんですよ」
Bさん「げきもこ・・・?」
馴染みのない言葉を聞いたとき、なかなか聞き取れず発音できない人もいれば、すぐに聞き取って使いこなしてしまうような人もいます。
MYCODE fumfumでは、これまで「耳の良さ」に関する2つの研究をご紹介しました。
1つは「聴力」、健康診断などで測定するような、「どのくらいの音域まで聞き取れているか」に関する「耳の良さ」です。
もう1つは「音感(音程判別)」、聞こえる音に対し、正しく音の名前が言い当てられるかに関する「耳の良さ」です。
今回ご紹介する「耳の良さ」とは、「リスニング力」。「文字や単語を正しく聞き取れるか」に関する「耳の良さ」です。
尚、「知っている単語を正しく聞き取れるか」のみがリスニング力ではありません。冒頭の文章で初めて聞いた「げきおこ」という言葉をなかなか聞き取れなかったBさんのように、「馴染みのない単語についても、しっかり聞き取ることができるのか」もリスニング力に含まれます。

英語学習時に重視すべきなのは「リスニング力」!?
「馴染みのない単語をしっかり聞き取れる」ことは、英語など外国語習得のうえでも重要な要素となっていると考えられています。
学生時代、英語の授業では「文法・構文」、「会話」、「読解」そして「リスニング」など、様々な要素を習ったのではないでしょうか。この中で、特に重視したほうが良いのが、「リスニング」。「聞く」ことは、「話すこと」「読むこと」に繋がっているようです。
例えば、ASHA(米国言語聴覚学会)の研究グループによると、リスニング力が高い人は外国語の発音がはっきりしており、外国人訛りも比較的少ない傾向にあるようです。
さらに、カリフォルニア大学の研究グループによると、外国語を学び始めるとき、会話練習から始めるよりもリスニングの練習から始めたほうが、文法・構文など全体的な言語技能が伸びやすいようです。
外国語を学ぶときは、リスニングの練習から始めたほうがよいのかも!?
リスニング力も遺伝型のタイプでわかる?
英国エディンバラ大学の研究グループによる研究の結果、rs17135159というSNPに「A」を持っているほど、リスニング力を測定するテストのスコアが高いとわかりました。
rs17135159にはAA,AC,CCの遺伝型がありますが、日本人平均と比べると
・AAの遺伝型を持つ人はリスニングがやや得意なタイプ
・ACの遺伝型を持つ人はリスニングがやや苦手なタイプ
・CCの遺伝型を持つ人はリスニングが苦手なタイプ
という遺伝的傾向を持っているといえます。
研究の詳しい内容を見る
英国エディンバラ大学が行ったのは、6128人のヨーロッパ人の遺伝型とリスニング力についてのテストスコアの関連解析です。
リスニング力の測定に使われたのは、「単語聴写テスト」と呼ばれるものです。対象者は電話越しに単語が読み上げられるのを聞き、その綴りを答えていきます。
このテストの難しい点は、実在する単語によく似た響きだが、実際には存在していない単語(疑似語)も読み上げられるという点です。
例えば、「えんどうなめ」と読まれたとき、「えんどう豆」と間違えず、読まれた通りに綴りを答えられるか、といった内容になります。
対象SNPの遺伝型に基づき、以下のタイプに区分されます。
- リスニング苦手
- 21.8%CC
- リスニングやや苦手
- 49.8%AC
- リスニングやや得意
- 28.4%AA
参考文献
A genome-wide association study for reading and language abilities in two population cohorts.
Behaviour genetic analyses of reading and spelling: a component processes approach.
Speech and aural comprehension of foreign students.
Effects of delay in oral practice at the beginning of second language learning.
【対象SNP】rs17135159