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発音力
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この研究のふむふむポイント
すらすら読める?それとも詰まっちゃう?
突然台本を渡されたあなた。初めて読む文章だけど、すらすら声に出して読んでいくことはできますか!?今回ご紹介するのは「発音力」、書いてある内容を素早く読み取り、たとえ初めて見るような単語が出てきたとしても、正しく発音する能力です。
「言語能力」を構成する4つの技能とは?
「読む」「書く」「聞く」「話す」の4つは「言語四技能」と呼ばれています。今回ご紹介する「発音力」は、言語四技能の中では「読む」と「話す」に当てはまります。
「発音力」遺伝的には...?
英国エディンバラ大学の研究の結果、「発音力」を調べるテストのスコアと、遺伝型が関連していることが分かったようです。
発音力についてもっと知る

すらすら読める?それとも詰まっちゃう?
突然台本を渡されたあなた。アナウンサーの如く、すらすら読むことができますか?それとも、詰まってしまいますか・・・?
今回ご紹介するのは「発音力」、書いてある内容を素早く読み取り、たとえ初めて見るような単語が出てきたとしても、正しく発音する能力です。
「読む」「書く」「聞く」「話す」の4つは「言語四技能」と呼ばれており、外国語の教育や、言語活動に関する研究においてこの分類が使用されています。
MYCODE fumfumでは既に「リスニング力」をご紹介していますが、リスニング力は「聞く」に分類されます。今回ご紹介する「発音力」は、言語四技能の中では「読む」と「話す」に当てはまります。
ちなみに、読み書き、そして音読は、進化の過程で得た人間特有の能力です。
そのため脳には「言語情報を司る部位」というものは存在せず、「音声的情報」と「視覚的情報」を統合する部位が代替機能として働いているようです。「発音」には、まず目から視覚的情報を取り入れて内容を理解し、そのうえで音声的情報へと変換し、実際に音にするというプロセスがあります。
発音の得意不得意も遺伝する!?
「読む」「書く」「聞く」「話す」などそれぞれの言語活動には、人によって得意不得意の個人差があります。もちろんトレーニングや日頃の慣れによって向上するものですが、遺伝的要素も影響していることが分かっています。
これまで、言語活動に関わる遺伝子を大まかに特定していくことで、人間の持つ複雑な認知機能の仕組みが徐々に明らかにされてきました。
その過程で、「個人差」という範囲に収まる、あくまで健常な範囲での言語活動についても、遺伝子が影響している可能性が高いことが分かってきました。
英国エディンバラ大学は、その「個人差」に、具体的にどのような遺伝子が影響しているのかを明らかにするため、様々な言語活動に関するテストのスコアと遺伝子との関連解析を行いました。その結果、「発音力」を調べるテストのスコアと、遺伝型が関連していることが分かったようです。
「発音力」遺伝的には...?
英国エディンバラ大学の研究グループによる研究の結果、rs764255というSNPに「T」を持っているほど、発音力が低くなる、つまり文章や単語を読むときに詰まりやすくなることがわかりました。
rs764255にはCC,TC,TTの遺伝型がありますが、日本人平均と比べると
・CCの遺伝型を持つ人は発音力が高いタイプ
・TCの遺伝型を持つ人は発音力がやや高いタイプ
・TTの遺伝型を持つ人は発音力がやや低いタイプ
という遺伝的傾向を持っているといえます。
研究の詳しい内容を見る
英国エディンバラ大学が行ったのは、6,135人のヨーロッパ人の遺伝型と様々な言語活動の測定テストのスコアの関連解析です。そのなかで、この記事でご紹介している「発音力」や、これまでにご紹介した「リスニング力」のテストスコアと、遺伝子に関連がみつかりました。
発音力の測定に使われたのは、示された単語群や文章を正しく発音するというテストです。実在しない単語も含まれており、知らない単語に出会った際の発音力についても試されたようです。
対象SNPの遺伝型に基づき、以下のタイプに区分されます。
- 発音力やや低い
- 62.1%TT
- 発音力やや高い
- 33.4%TC
- 発音力高い
- 4.5%CC