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ブルーベリーは目だけじゃない!肥満から引き起こされる健康リスクも改善!?

ブルーベリーは視力に効く!・・・のは聞いたことがありますよね?
ブルーベリーと言うと、視力に効く!というイメージが強いですよね?このブルーベリーが、肥満を原因とした高血圧や炎症の改善にも効くとわかった研究結果について、お伝えします。
そもそも太ると何がいけないの?
太ってしまうと、具体的にどんな悪影響が体に起きるのでしょうか?
これまで分かっていることとして、太ってしまう、つまり肥満によって、体に2つの大きな不調が起こりやすくなると考えられています。1つは、全身で“炎症”が起きやすくなること。そしてもう1つは、“高血圧”になりやすくなることです。
体に起きる炎症は、がんや動脈硬化につながるとされ、最終的には命の危険にも関わってきます。一方高血圧も、心臓や脳、腎臓などに負担をかけて、突然死のリスクにもつながります。
つまり、太っていることそれ自体が、死亡につながりうる危ない状態であると言っても過言ではないのです。
肥満対策にブルーベリー?
そんな危険な肥満の状態を、改善できる食品はないのでしょうか?
ブルーベリーに含まれる「アントシアニン」というポリフェノールの一種は、視力に良いとされる成分である一方、これまでの研究で、肥満に関連した血糖値の上昇や脂肪の増加を予防する効果があるという報告がされていました。
フィンランドのイースタン・フィンランド大学食品健康研究センターを中心とした研究グループは、このことに着目しました。ネズミの実験で、実際にブルーベリーを食べると本当に肥満に伴う健康への悪影響が軽減されるのかどうかを検証し、その結果を報告しました。
炎症を抑え、血圧も下げた!
研究グループは、3カ月間脂肪量の多い食事を与えて太らせたネズミにブルーベリーを食べさせ、その健康に対する効果を検証しました。
結果として、ブルーベリーを食べたネズミでは、肥満に伴う炎症が改善されることが観察されました(※)。また、肥満に関連した血圧の上昇も起こりにくくなることが確認できました。
ブルーベリーを食べることで、肥満の引き起こす危険な症状が改善されたのです。
そろそろジャムが切れそうなあなた、次はブルーベリージャムにしてみてはいかがでしょう?(ただし、甘さ控えめにしておいた方がいいですね!)
監修者
医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。