- 大腸がん
- 子宮体がん(子宮内膜がん)
- 肺がん
え、ホント!?テレビを見すぎるとがんになりやすい・・・?
ドイツの研究グループは、座っている時間が長いとがんになりやすく、特にテレビを見ている時間が長いとリスクが増加することを報告しました。
ついつい見過ぎちゃうテレビ、面白いですよね(写真:Shutterstock.com)
座っている時間とがんの関係
ドイツの研究グループは、座っている時間の長さとがんのかかりやすさの関係について報告しました。
研究グループは、43件の研究報告に含まれる、合計400万人以上の研究参加者からの回答から、「テレビを見ている時間」「休憩のために座っている時間」「仕事で座っている時間」「1日に座っている時間の合計」のデータと、その後がんにかかったかどうかとの関連性を調べました。
大腸がん、子宮体がん、肺がんが増加
このうち、何らかのがんになった人は約6万9000人でした。解析の結果、座っている時間が長い人は、大腸がん、子宮体がん、肺がんの3種類のがんの罹患率が高くなっていたことが判明しました。1日に座っている時間との関係では、2時間増えるごとに、大腸がんは8%、子宮内膜がんは10%、肺がんは6%、リスクが増加していました(※)。
また、がんと座っている時間との関連性は、普段積極的に運動をしているかどうかとは無関係でした。活動的な人も、座っている時間が長ければリスクが増加したのです。
特にテレビを見ている時間の長さが関連
そして「テレビを見ている時間」は、大腸がん、子宮体がんのかかりやすさと強い関連性が見られました。この結果について、研究グループは「テレビを見ながら甘い飲み物やジャンクフードを食べていることが多いためかもしれない」と推測しています。
今回の報告は、座り仕事の多い人やテレビが好きな人にとっては、あまりうれしくない話ですね。体を健康的に整えるために、意識的に立つ時間を増やしてみてはいかがでしょうか?
監修者
医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。