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病気・医療

長時間座っている女性では3つのがんのリスクが高まる?

公開日:2015年12月24日
更新日:2019年2月12日

休日があると、座りっぱなしで過ごしていませんか?女性の場合、余暇に座って過ごす時間が長いと、がんのリスクが高まるかもしれません。


座って過ごす時間と、健康との関係についてご存知ですか?(写真:Shutterstock.com)

座って過ごす時間が長いと、運動不足よりも悪影響

 米国がん協会があるウェブサイトで報告した内容によると、女性の場合、休日などの余暇に座って過ごす時間が長いと、がんのリスクが高まるとのこと。

 座って過ごす時間が長いことは、運動不足よりも悪影響があると考えられつつあります。

 研究グループは、座っている時間、がんの種類との関係について検証したそうですが、休日などの余暇に座って過ごす時間が長い場合、女性ではがん全体と関係するという結果が出てきたそうです(※)。

 1日当たり6時間以上座っている女性は、座っている時間が3時間以下の女性と比べるとがんの危険度は1.10倍となっていたとのこと。
 さらに詳細を見ると、血液のがんの一種である多発性骨髄腫の危険性が1.65倍、乳がんの危険度が1.10倍、卵巣がんの危険度が1.43倍になっていたとのことです。

 ただし、男性の場合は、座っている時間とがんの危険性の間に相関はなかったとのことです。

 今回は「休日などの余暇」に限定している研究のため、そこに気をつける必要はありそうです。
男女差が発生したことについての謎は残りますが、座りっぱなしにならないような対策は必要そうです。

監修者
医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。2015年8月六号通り診療所を退職し、北品川藤クリニックを開設、院長に就任。著書に「誰も教えてくれなかったくすりの始め方・やめ方-ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ-」(総合医学社)などがある。