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ゲーム好きに朗報!ゲームで予防できる病気とは?

オーストラリアの研究グループは、コンピューター化された認知トレーニングの認知症予防効果について報告しました。
増え続ける認知症
認知症は、いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり、正しく働けなくなったために、記憶や判断力に障害が起こり、生活に支障が出ている状態のことです。
認知症をひき起こす病気で一番多いのは、アルツハイマー病など、脳の細胞がゆっくりと死んでいく「変性疾患」です。次に多いのが、脳梗塞などが原因で脳の細胞に栄養が行き届かなくなり、脳の細胞が死んでしまう「脳血管性認知症」です。
今後高齢化が進み、増え続けると予想される認知症ですが、様々な研究から認知症は生活習慣病との関連があり、バランスの良い食事や適度な運動習慣が予防につながることがわかってきています。
コンピューターゲームで認知症が予防できる!?
研究グループは、健康な高齢者に、コンピューターによるパズルや計算などのゲームで「認知機能訓練」を行ってもらった研究を精査し、そのデータを分析して脳に対する効果を調べました。その結果、実行力や注意力に対する効果は見られなかったものの、頭で覚える記憶、体で覚える記憶、短期的な記憶、情報処理速度、空間認識能力などに良い効果があることが確認できました(※)。
また、家で一人でコンピューターを使って訓練するよりも、他の人とグループで訓練する方が効果があること、さらに週3回以上の訓練をしても、より効果が上がるわけではないことも明らかになりました。
コンピューターを使って認知症予防が出来れば、人手もかからず、簡単でよさそうですね。実は、テレビゲームが認知症に良いらしいとして、老人ホームに置いてあるところもあるそうです。
ただし、若いうちからゲームばかりしていては、目も悪くなりますし、あくまでも「ほどほどに」しておきましょうね!
監修者
医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。