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野菜食べていますか?目だけでなく記憶力にもよい「ルテイン」とは!?
緑黄色野菜に多く含まれているルテインという栄養素について、視力を助ける役割だけでなく子供や大人の言語力、学習能力、記憶力に良い影響を及ぼすという効果がわかってきたそうです。
緑黄色野菜の「ルテイン」で、見えるテイン、判るテイン!?(写真:Shutterstock.com)
緑黄色野菜に多く含まれていると知られるカロテンの一つ「ルテイン」という栄養素と、それによく似た「ゼアキサンチン」の効果について、米国ボストン、タフツ大学のエリザベス・J・ジョンソン氏が総説を発表しました。
目を形成するために大切な栄養素
ルテインとゼアキサンチンは目の奥にある黄斑部を形成する重要な成分で、視力を助ける役割についてはこれまでもよく知られてきました。それだけでなく、ルテインは子供や大人の認知力に影響を及ぼすという効果がわかってきたのです。
ルテインは子供の脳の成長に不可欠!
彼は、ルテインが人間の脳組織にとって必要不可欠な栄養素であることがわかってきたと伝えています(※)。脳において抗酸化、炎症を鎮める作用を持っている可能性があるのです。
子供の脳では、ルテインが大人の脳の場合と比べて2倍存在しているそうです。ルテインの割合がこれほど大きいのは、成長時の神経の発達にルテインが必要だからと考えられるのです。
大人の認知能力にもルテインが効果あり
さらに、大人においても、食べ物からのルテインの摂取が認知能力を高める効果があることがわかってきたようです。リコピンやレチノールなどを含む何種類かの脳内カロテンの量と認知能力について、80歳以上の高齢の人たちを使ったテストを行ったところ、ルテインとゼアキサンチンだけが言語、学習能力、記憶力などの能力と関連していたようです(※)。
ルテインが多く含まれる野菜は、ズバリ
最近目が疲れるだけじゃなく物覚えも気になる・・・?、なんてあなたは是非ルテインを!ルテインは体内では作られないので食べ物から摂ることしかできません。野菜を食べて視界はっきり、記憶しっかりな生活を送りたいですね。
ルテインはケール、ほうれん草、ブロッコリー、キャベツ、かぼちゃ、インゲンなどに多く含まれています。ルテインの摂取量の目安は6mg以上とされていますが、調理や消化されるまでに減ったりすることを考えると1日あたり10~20mgくらいとると良いとも言われています。調理したほうれん草一束は14~20mg、ブロッコリーは一株あたり4.3mgくらいと言われているので是非目安にしてみてください!
監修者
医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。