- マグネシウム
- カルシウム
- リン
- 心臓病

マグネシウムが少ないとリスクの高まる病気とは?リンを多く含むスナック菓子や加工食品は注意が必要
アメリカの研究グループは、血液中のマグネシウム濃度が低くなると心不全になりやすくなり、逆にリンやカルシウムの濃度が高いと心不全が増える傾向にあるという研究結果を報告しました。

(写真:Daniel Schwen/クリエイティブ・コモンズ 表示 3.0 非移植 )
マグネシウムが足りないと心臓病に!?
「心不全」は死亡の主な原因の一つにあげられます。この「心不全」は病名ではなく、心臓のポンプ機能が低下してしまう状態のことをいいます。
米国ミネソタ大学らの研究グループは、血液中のマグネシウム濃度が低くなると心不全になりやすくなると、国際誌アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカルニュートリションの2014年9月号で報告しました。
逆にカルシウムやリンは少ない方が良い
マグネシウム、カルシウム、リンは骨の形成に必要な栄養素である一方で、循環器疾患のリスクと関連があるのではないかと考えられていました。研究グループは、1987年~1989年に実施された研究の参加者のうち当時45~64歳の人を対象として、血液検査の値とその後の心不全の発生との関係を調べました。
その結果、マグネシウム濃度が最低だったグループは、最高だったグループと比べて、心不全のリスクが約1.71倍高くなっていました。リンの濃度が高いグループは約1.34倍、カルシウムの濃度が高いグループは約1.24倍、それぞれの低いグループと比較して心不全のリスクが高くなっていました。
スナック菓子を減らして、おやつにはアーモンドやナッツをどうぞ
特に冬は、血圧が上がり、心臓に負担がかかるので、注意が必要です。リンを多く含むスナック菓子や加工食品を控え、マグネシウムが不足している人は、マグネシウムを多く含むアーモンド、ナッツ、大豆、ゴマや海草等を適量食べてみてはいかがでしょうか。
参考文献
Lutsey PL et al. Serum magnesium, phosphorus, and calcium are associated with risk of incident heart failure: the Atherosclerosis Risk in Communities (ARIC) Study.
Am J Clin Nutr. 2014 Sep;100(3):756-64. doi: 10.3945/ajcn.114.085167. Epub 2014 Jul 16.