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遺伝子

大人の病気と子供の病気、実は同じ遺伝子が原因??

2014年12月23日 11時00分

写真はイメージです。記事と直接の関係はありません。(写真:Amolnaik3k)

年をとると、手足がブルブルと震えるのですが・・・

 パーキンソン病は、じっとしていたいのに手足がブルブル震えてしまったり、思うように動けなくなってしまう難病です。若者にはほとんどない大人の病気で、まれに40歳前に発症する人もいますが、ほとんどが50歳過ぎに発症します。日本人の約1000人に1人がこの病気にかかると考えられています。

うちの子、落ち着きがなさすぎるのですが・・・

 ADHD(注意欠如・多動性障害)を知っていますか?これは子供における発達障害、つまり発達のつまづきで、日常生活や学習に支障を来たすほどに気が散りやすい、忘れっぽい、落ち着きが無いなどの状態のことを言います。日本の小中学生の約3%程度がADHDであるとも言われています。発達障害なので、ほとんどの人は大人になれば問題がなくなります。

二つの病気の共通点

 大人のパーキンソン病と子供のADHD。実は、どちらも脳で必要な「ドーパミン」という物質が不足することが原因となって起こることが知られています。脳で作られるドーパミンの量が減ってしまったり、脳の神経細胞「ニューロン」が、ドーパミンを脳の必要な部分まで正しく届けることができなくなったりして、症状が現れるのです。

遺伝子レベルで共通していた

 どちらもドーパミン不足が原因なのであれば、遺伝子に共通の不具合があるのでは?と、研究者は考えました。そして今回、英国や米国、デンマークの研究グループが、医学誌ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション誌2014年7月1日号に、その共通点を見つけたという報告をしました。

 研究グループは、パーキンソン病とADHDの両方を患った91人を対象に、遺伝子を解析しました。
 その結果、ニューロンの「DAT」とよばれるタンパク質の遺伝子に2カ所、変異(正しく働かないように変化してしまった部分)があったということがわかりました。「DAT」は、「トランスポーター」と呼ばれる、使われなかったドーパミンを神経の中で再利用するための再取り込み口の一種です。このたんぱく質に変異があったことにより、ドーパミンの量を適切に保つことができなくなり、これらの病気が発症したのかもしれません。

 この2カ所の遺伝子の変異は、特に若い時期からのパーキンソン病やADHDに関連しているらしいとのことです。

 神経の病気も、遺伝子の解明によってどんどん新たな事実がわかってきています。これまで別々と思われていた病気が実は遺伝子レベルで同じである事が分かる事により、今後の医療の発展も期待されます。


参考文献

Hansen FH et al. Missense dopamine transporter mutations associate with adult parkinsonism and ADHD.
J Clin Invest. 2014 Jul 1;124(7):3107-20. doi: 10.1172/JCI73778.

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