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アルコールが原因の急性すい炎、お魚食べれば予防できる!?
アルコールや胆石が原因の急性すい炎とは
急性すい炎という病気をご存知ですか?
急性すい炎は、上腹部の激痛、嘔吐、発熱等の症状が出て、重度の場合は死に至ることもあるそうです。発症頻度は男性が女性の2倍で、男性は50代、女性は70代が多いとされています。
急性すい炎の主な原因はアルコールや胆石だといわれていますが、急性すい炎を予防する食事を調べたデータはほとんどありませんでした。
魚を食べれば急性すい炎を予防できるのか
スウェーデンの研究グループは、魚を食べる頻度と急性すい炎のリスクについて報告しました。
研究グループは、45歳から84歳のスウェーデン人の約4万人の男性と約3万人の女性を対象として13年間追跡した、2件の研究データを分析する研究をおこない、普段魚を食べている量と、胆石が原因でない急性すい炎の発症との関連を調べました。
魚の種類ではなく、食べる回数が重要!?
研究対象者のうち男性209人と女性111人が期間中に胆石が原因でない急性すい炎を発症しましたが、分析の結果、魚を食べる頻度と急性すい炎のリスクには関連があることがわかりました。
魚を食べる頻度が週に平均0.9回の人に比べて、平均1.4回の人は14%発症リスクが低く、平均2.4回の人は23%リスクが低いことがわかりました。しかし、それ以上の頻度である週に平均3.5回の人は15%リスク下がるものの統計的に有意な結果ではありませんでした。
また、脂肪の多い魚と少ない魚を分けて調べましたが、今回の研究では両者の効果に差はなかったそうです。
日本では魚介類の摂取量が年々減っているようです。食べ過ぎはよくないかもしれませんが、週に2、3回程度は食べるように心がけたいですね。
監修者
医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。