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喫煙でリスク増大!?メタボと同じくらい怖い「ロコモ」って知っていますか?
「ロコモ」で寝たきりや要介護に!?
ロコモティブシンドローム、略してロコモをご存知でしょうか。ロコモは運動器症候群のことで、痛み、麻痺、骨折などで体が思うように動かなくなる状態のことをいいます。最終的には寝たきりや要介護につながるため、メタボと同じくらい気をつけるべき、と考えられているのです。
喫煙との関係を調査
運動器症候群の中の一つに、加齢とともに筋肉量が減っていく「サルコペニア(筋肉減少症)」という現象があります。チェコ共和国の研究グループは、たばこと筋肉減少症の関連を調べた結果を報告しました。
喫煙でロコモのリスクが高まる
今回の調査では、過去に、たばこと筋肉減少症の関連性を調べた別々のデータを解析し、12件の研究、合計2万2000人を超える解析対象を総合的に分析しました。
全ての研究をまとめた結果、男女ともに喫煙によってロコモのリスクが2割高くなることが明らかになりました(※)。喫煙は、がんや高血圧など多くの内臓の病気のリスクを高めることがわかっていましたが、運動機能にも影響を及ぼしてしまうことが示されたのです。
5月31日は世界禁煙デーです。この機会に、今一度たばこの害について改めて考えてみませんか?
監修者
医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。
参考文献
※ Steffl M, Relation between cigarette smoking and sarcopenia - meta analysis., Physiol Res.