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睡眠不足で友達が減っちゃうって本当?

公開日:2019年8月7日

寝不足で周りから避けられていませんか?(写真:Shutterstock.com)

毎日、よく寝ていますか?

 最近は、心拍数や消費カロリーが測定できる、スマートウォッチなどのウェアラブル端末を利用している方が増えてきましたね。中には睡眠パターンを計測できるものもあり、睡眠時間が少ないと言われている日本人にとって、睡眠について考えるよい機会になっているのではないでしょうか。

 そんな睡眠と関連する研究で、2017年に興味深い論文が発表されました。最近忙しくてあまり寝ていないなという方は、ぜひ最後まで読んでくださいね。

睡眠不足が与える周りの人への影響とは?

 スウェーデンのカロリンスカ研究所の研究グループは、スウェーデン人25人の被験者に対して十分睡眠を取った後(8時間睡眠を2日間連続で過ごした後)と、睡眠時間を制限した後(4時間睡眠を2日間連続で過ごした後)の写真を撮影し、その写真を他の被験者122人に見せてそれぞれの人をどのように感じるか評価してもらいました。評価を行った人たちは、写真を見て「どの程度付き合いたいと思うか」、「どの程度魅力的に感じるか」、「健康そうに見えるか」、「眠そうに見えるか」、「信頼できそうか」のそれぞれの項目に従って評価を行いました。

 その結果、睡眠が十分に取れていない顔写真を見た際には、「どの程度付き合いたいと思うか」の評価が低くなる傾向が見られました。さらに、睡眠不足の被験者の写真は、「どの程度魅力的に感じるか」、「健康そうに見えるか」、「眠そうに見えるか」の各項目において魅力がなく、不健康で、眠そうであると評価されていました。しかし、「信頼できそうか」の項目にはあまり影響がありませんでした(※1)。

 この結果は、睡眠不足の人は不機嫌に見えたり、生気がなく疲れて見えることが影響していると考えられています。

 2日間の4時間睡眠という、忙しい現代人なら時々ありそうな状況でもこのような影響が見られるなんて驚きですね。

 睡眠不足や疲労感は、やる気がなさそうに見えるだけでなく、「不機嫌そうだ」「近づかないでおこう」と、距離を置かれてしまうのですね。人から避けられてしまう前に、たっぷり睡眠をとって、人との交流を大事にしたいですね。

睡眠不足が引き起こす体の不調

 睡眠不足には、対人関係へ影響を与えるだけでなく、2型糖尿病のリスクを上げてしまう一面もあります(※2)。

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 生活習慣を見直すことで、今一度自分の体と向き合ってみてくださいね。

監修者
医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。2015年8月六号通り診療所を退職し、北品川藤クリニックを開設、院長に就任。著書に「誰も教えてくれなかったくすりの始め方・やめ方-ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ-」(総合医学社)などがある。
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