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あの野菜に悪玉コレステロールを減らす効果があった!?
栄養満点でおいしいブロッコリー。日々の食事に取り入れてみませんか?(写真:Shutterstock.com)
ブロッコリーをはじめとするアブラナ科の野菜を多く取り入れた食事により、血液中の悪玉(LDL)コレステロールの量を減らすことができるといわれています。
これは、これらの野菜に多く含まれている「グルコラファニン」という物質を体内にとり込んだ効果だと考えられています。
悪玉コレステロールを効果的に下げるには!?
そこで、グルコラファニン含量が高められた品種がアブラナ属の野生種との交配により作り出されました。このブロッコリーの商品名は「ベネフォルテ」と名付けられ、普通のブロッコリーよりもグルコラファニンを2.5~3倍多く含むそうです。
イギリスの研究グループは、このグルコラファニンが豊富なブロッコリーを食べることで血液中の悪玉コレステロールを効果的に下げることができるのではないかと考え、調査を行いました。
2回の実験でその効果を確認
研究グループは、この研究に参加したボランディアを2つのグループにわけ、片方のグループにはグルコラファニンを多く含むブロッコリーを1週間に400グラム、12週間にわたって通常の食事に加えて食べてもらいました。比較のために、もう片方のグループには、通常のブロッコリーを食べてもらいました。そして、血液中に含まれている悪玉コレステロールなどの値を実験前と実験後で測定しました。
この研究では全く同じ実験を2回行いました。その結果、2回ともに、グルコラファニンを多く含むブロッコリーを食べたグループは普通のブロッコリーを食べたグループよりも血液中の悪玉コレステロールの含量が減少したことがわかりました(※)。
ベネフォルテが近くのスーパーに売っていない場合は、ブロッコリースプラウトでも同じ効果が期待できるようです。サラダなどで食べてみてはいかがでしょうか。
監修者
医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。2015年8月六号通り診療所を退職し、北品川藤クリニックを開設、院長に就任。著書に「誰も教えてくれなかったくすりの始め方・やめ方-ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ-」(総合医学社)などがある。
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