• 食事
  • ジュース
  • 女性
  • 脂質異常症
食事・生活

中性脂肪や更年期障害に悩む女性の救世主は、「トマトジュース」!?

公開日:2015年6月11日
更新日:2019年10月3日

 代表的な健康食材のトマト。東京医科歯科大学の研究グループにより、更年期障害の症状に対するトマトの効果が調べられました。


おいしいだけでなく健康にもいいトマトジュース、あなたも試してみませんか?(写真:Shutterstock.com)

 トマトは血液をサラサラにしてくれたり、お酒を飲んだときに、血液中のアルコールをさげてくれるなど、健康の促進や病気を未然に防ぐ効果があると報告されています。そんなトマトに、更年期障害の症状をやわらげてくれる効果があることがわかりました。

女性にとってはつらい更年期障害

 更年期障害は、閉経の前後の時期におこるさまざまな体調の不調の症状をいいます。主な症状は、のぼせ、発汗、動悸、冷えといった自律神経症状、不眠、興奮、うつ、いらだちなどの精神症状、肩こり、腰痛、関節痛など多岐にわたります。症状の程度は個人差がありますが、7,8割の人が何らかの不調を訴えているそうです。

1日2杯、トマトジュースを飲むと・・・

 調査を行ったのは、東京医科歯科大学の研究グループ。40~60歳の何らかの更年期症状を持っている女性95人を対象にしました。

 200mlの無塩のトマトジュースを1日2回、8週間にわたって飲んでもらい、調査前、調査後4週間と8週間での質問票により更年期症状や精神症状を調べました。このとき、血圧、心拍数、安静時エネルギー消費量、コレステロールなども測定しました。

更年期症状が改善した

 その結果、トマトジュースを飲んでから4週間目と8週間目には、更年期症状や不安症状が緩和されていることがわかりました(※)。それだけでなく、心拍数や安静時のエネルギー消費も上昇しており、そのため血中の中性脂肪が基準値より高かった22人も、中性脂肪の濃度が調査前より約30%減少することがわかりました。

 トマトジュースには、更年期障害の症状を軽減する効果や血中の中性脂肪を減少する効果があることがわかりました。更年期障害だけでなく、最近太ったなと思っている人も、一度試してみてはいかがでしょうか。


監修者
医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。2015年8月六号通り診療所を退職し、北品川藤クリニックを開設、院長に就任。著書に「誰も教えてくれなかったくすりの始め方・やめ方-ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ-」(総合医学社)などがある。

参考文献
Hirose A, Tomato juice intake increases resting energy expenditure and improves hypertriglyceridemia in middle-aged women: an open-label, single-arm study., Nutr J.

あなたの遺伝子検査結果をみてみよう!!