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「ダイエットやめたの?」おいしそうなものについつい手が伸びる意外な理由とは
健康のためには、食事はとても大切。でもつい「おいしそうなもの」を見ると誘惑に負けてしまう。どうしてなのでしょうか。米国のカリフォルニア工科大学の研究グループはこの思考回路のスピードを測定し、食事のセルフコントロールに失敗してしまうメカニズムについて報告しました。

写真はイメージです。記事と直接の関係はありません。(写真:Ernst Vikne/クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 2.0 一般)
おいしいものに手が出るのはなぜ?
「今日からダイエットだ!」って思っていたのに、いざ食べるものを決めようとすると、「おいしそう。ダイエットは明日からでいいか。」という気分に。
カロリーが高い、健康に良くない、ということはわかっているのに、どうしてついおいしいものに手が出てしまうのでしょうか。
2014年12月16日、米国のカリフォルニア工科大学を中心とした研究グループは、食事を選ぶときにどのように判断を下すのかについて報告しました。
思考回路のスピードに原因が?
研究グループによれば、どのような食事を食べるかを考える時の思考回路は、「おいしそうか」と考える本能的な思考回路と、「健康によさそうか」と考える理論的な思考回路にはっきりと分かれるそうです。そして、食べ物の選択に思考回路のスピードが影響を与えているのではないかと考えたのです。
研究グループは、2つのモニターに異なる食べ物をランダムに映し出し、コンピューターのマウスの動きを追うという方法を使って、食べ物を見たときの思考回路と選択という行動を調べました。本研究のために、1000分の1秒(ミリ秒)レベルまで測定できるシステムを作ったそうです。
28名の男女に協力してもらい実験を行った結果、食べ物を「おいしそうか」で判断する方が、「健康によいか」よりも約195ミリ秒反応が速いことがわかったのです。
意思の強さ!?個人差の仕組みはスピードの違い
でも、いつも誘惑に負けてしまう人とそうでない人っていますよね。
研究グループによれば、判断の個人差の1割から4割くらいは、その思考回路のスピードの違いによって説明できるそうです。
「おいしそう」がいつも一歩手前にいたとは・・・。グルメ情報があふれている日常では、ダイエットや健康を気にして食事をするのがいかに大変かわかりますね!
時には欲求と戦って、遅れてきた決断を引き出す必要がありそうです。
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