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脂肪を減らすなら食事から!ダイエットに向けて抑えたい栄養の基本

2022年01月13日 09時00分

ダイエット食事の基本は?成功のためのポイントをまとめました(写真:Shutterstock.com)

 さあダイエットを始めよう!と思った時に始めやすいのが食事のコントロール。とはいえ、「カロリーさえ減らせばいいんでしょ」なんて単純に考えていたら危険です。

 では、いったいどういった食事を摂るとダイエットに繋がりやすいのでしょうか?ここでは脂肪を減らし、体重を適正化するために必要なティップスを、厚生労働省が発表している「国民栄養調査」「国民健康・栄養調査」「日本人の食事摂取基準2015年度版」などを参考に紐解いていきましょう。

【まずフォーカスすべきは脂質量】

意外! 日本人の摂取カロリーは減少傾向

 まずは、意外と知られていない誤解を解いていきましょう。肥満というととにかくカロリーオーバーと考えてしまいがちですが、実は50年前と比較すると、日本人の摂取カロリーは低下しています。

 一方で肥満や肥満予備群は増加しています。

資料:「国民栄養の現状」と「国民健康・栄養調査」の結果から作表

 この事態を招いているのは、脂質の摂取量増加とされています。例えば、コンビニやファストフード店などで簡単に手に入る食べ物は、通常の食品よりも脂質が多いのです。また、時間のなさから1食で大量に食べるような食生活も、脂肪がたまりやすくなる一因。

資料:「国民栄養の現状」と「国民健康・栄養調査」の結果から作表

 逆に減っているのは野菜の摂取量です。脂肪をエネルギーとして使うためには、ビタミンB群をはじめとした様々な栄養素が必要となります。

 その栄養素を多分に含んでいる野菜が不足することで、脂肪がエネルギーになりにくく、身体に溜まってしまう傾向にあるそう。つまり、これから脂肪を減らして適正体重にしたいならば、野菜を増やしつつ脂質を絞る食事が有効と言えます。

まずは1ヵ月の食事方針を考えよう

 野菜を増やして脂質を減らした食事がダイエットに向いていることはわかりました。では具体的にどんな食生活にすればいいのでしょうか。実はそんなに難しい話ではありません。

 過剰に食べることで、中性脂肪として蓄積されやすいものを引き算していけばいいのです。最も中性脂肪になりやすいファクターが次の5つになります。

 意外なのは⑤の果物かも知れませんが、これは深夜や寝る直前に摂るのがNGという話。果物はブドウ糖などの糖分が多いのが特徴で、普段はエネルギー源として優秀な食材です。しかし、睡眠中は消化酵素の力が低下するため、寝る前に食べると体内のエネルギーに変換しづらく、体脂肪へ変わりやすくなってしまいます。タイミングをずらして食べるのがいいでしょう。

 これらの量を減らすことが最初の一歩になります。とはいえ、一気に何もかもを排除すると、栄養が偏ったり、不具合が起きやすいものです。例えば、最初の週は砂糖など甘いものを、翌週は油脂を控えめにするといったように、1週間ごとに段階を踏んで減らしていくといいでしょう。

 ゆっくりと取り入れることで、自分自身の身体も心もその食事に慣れていくことができます。

糖質を過度に減らすのは危険!

 通常の食事制限よりも、最近流行りの「低糖質ダイエット(ローカーボダイエット)」に興味ありという方もいらっしゃると思います。低糖質ダイエットはヒトのエネルギー源となる3大栄養素のタンパク質、脂質、糖質のうち、糖質の摂取量を減らすなどする方法です。

 その目的は血糖値やインスリン分泌のコントロールにあります。これらを制限することで、エネルギーが中性脂肪になるプロセス自体を調整しようというわけです。

 ただし、糖質制限ダイエットの定義は提唱者によって様々であり、科学的に実証されきっていません。そもそも脂質を効率よく燃やすには、体内でエネルギーを生み出す『クエン酸回路』を機能させる必要があります。このクエン酸回路は糖質が極端に少ないと、うまく稼働せず、代謝に異常をきたす場合もあります。

 しっかり痩せたいならば、「低糖質」の言葉に踊らされて過剰に糖質を控えるようなことは避けましょう。

こんな時にはどうすれば? お役立ち情報

 具体的にどの栄養素を減らすべきかが見えてきたものの、いきなり変えたことで心に不満が溜まってしまうことも。この不満を放置しておくと、ダイエット失敗につながってしまう可能性があります。ここでは、お酒や食べ過ぎなどで挫折しそうになった際に参考になるコツをご紹介します。

コツ1:お酒を飲みたい時はご飯をカット!

 「お酒は生き甲斐だからやめられません!」普段お仕事を頑張っている方にそう言われたら仕方がありません。ただ、アルコールを分解するために、体脂肪の燃焼を助ける『ビタミンB1』と『ナイアシン』が消費されてしまいます。さらに、アルコールによって吸収が阻害される栄養素も多く、代謝が低下する原因になる場合も。

 飲んだ雰囲気を味わいたいだけならノンアルコールドリンクや、ノンカロリードリンクを取り入れた方がいいでしょう。どうしても普段通りのアルコールが飲みたいと言う人は、ご飯を抜いて、そのカロリー分だけ飲んでもいいというルールを作りましょう。多少代謝は下がるものの、カロリーが増えないために影響は出にくいはずです。

コツ2:食べ過ぎた翌日は食事量を半分に減らして心身をリセット

 砂糖や炭水化物、油脂といったものを個人的に減らせても、友人との食事や職場での飲み会など、避けられないイベントはやってきます。食べないのも失礼だしと手を出すと、控えていた分止まらなくなる、なんてケースが多いようです。「今までやってきた苦労が水の泡!ダイエット失敗だ!」と嘆いて止めるのは簡単ですが、ちょっと待った。それはダイエットを止める口実探しになっていませんか?

 たった1回食べ過ぎたカロリーなんてたかが知れています。ですから、その翌日に取り返せば十分補うことができます。食べ過ぎた罪悪感を感じているなら、ちょっと意識して食事量を減らすのも手です。例えば翌日は3食ともに普段の半分程度に量を減らしてみましょう。過剰なカロリーも、食べ過ぎた罪悪感もリセットできますよ。

コツ3:飲み物はお茶か水にしよう

 つい食べたものにカウントし忘れるのが、清涼飲料水やクリームたっぷりのコーヒーといったカフェドリンクなどです。飲み物と食べ物は別物!なんてつい言い訳をしたくなりますが、実はドリンクこそ侮れない砂糖量だったりします。

 例えば缶コーヒーなら1杯で糖分10g以上。某炭酸飲料なら500mlで50g以上の糖分が含まれています。これを無制限に飲み続ければ、どんなに食事側で制限しても追いつきません。

 飲み物は基本的に水かお茶に変更するのが砂糖カットの近道です。どうしても甘いものが飲みたい時には、栄養表示をチェックして、カロリーゼロや糖質ゼロと書かれているものはギリギリOKとすると続けやすいはず。そうはいっても、1日1本程度に抑える努力も忘れずに。

コツ4:どうしてもカップ麺を食べたくなったら、ノンフライ麺を選ぶ

 時間がない時や、食事を食べそびれてしまった時など、手軽に食べられるカップ麺は重宝します。もちろん味が大好きで、好んで食べる方も多いでしょう。ところがこのカップ麺、栄養表示をよく見ると、脂質の量が多いことに気がつくはず。一般的なカップ麺だと25g程度の脂質が含まれています。単なる炭水化物だと思って食べると、脂質の過剰摂取になることも。

 なぜこんなに脂質が多いかと言うと、その答えは製法にあるようです。通常のカップ麺は140〜150度の油で揚げて乾燥させるフライ麺を使用しています。そのため、麺自体に脂質が大量についてしまうのです。

 でもカップ麺も自由に食べられないと思うと息がつまるもの。そんな時にはノンフライの麺を使ったカップ麺を選ぶようにしましょう。この麺は、フライ麺に比べて油脂の量が1/3程度で、大幅に脂質を減らすことができます。

 ちょっとした楽しみでも細かく脂質をカットすることで、ダイエット効果は高まりますよ!

5つの肥満要素を減らして快適な食生活を

 まずは無理せず、中性脂肪になりやすい5つの要素を1ヵ月避けてみましょう。それだけで体重の減少につながる可能性があります。

 たとえ減らなくてもそこで諦めないでください。継続することで、絶対に結果がついてきます。また、無理して減らし過ぎるのも禁物です。あくまでも、食事を楽しみつつ、続けられる範囲で行いましょう。あわせて、有酸素運動を行うのも効果的です。運動と食事、両面からせめてみてはどうでしょう?


監修者

医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。2015年8月六号通り診療所を退職し、北品川藤クリニックを開設、院長に就任。著書に「誰も教えてくれなかったくすりの始め方・やめ方-ガイドラインと文献と臨床知に学ぶ-」(総合医学社)などがある。

参考文献

※1. 厚生労働省, 「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」 , 2015年3月
※2. 独立行政法人国立健康・栄養研究所,「国民栄養の現状」
※3. 厚生労働省, 「平成28年 国民健康・栄養調査報告」, 2017年12月
※4. 農林水産省, 「「食事バランスガイド」Q&A等」
※5. 厚生労働省, 「日本人の長寿を支える「健康な食事」のあり方に関する検討会報告書」, 2014年10月

記事提供元

MYCODEの運営会社・株式会社DeNAライフサイエンスのグループ会社であるDeSCヘルスケア株式会社が提供する、ヘルスケアエンターテインメントアプリ「kencom」掲載記事より「脂肪を減らすなら食事から!ダイエットに向けて抑えたい栄養の基本」(2018年1月18日配信)を一部改編。
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