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食事・生活

肥満は遺伝子のせい!?体重を2倍に増やす肥満遺伝子とは

公開日:2015年1月10日
更新日:2022年2月19日

肥満の原因は食べ過ぎ?それとも遺伝?(写真:Shutterstock.com)

肥満と遺伝子の関係

 肥満の原因としては、暴飲暴食等のカロリーのとりすぎや運動不足が挙げられます。しかしその一方で、肥満には遺伝子の影響も大きく関係しているということもわかってきています。

 日本、米国、英国の共同研究グループが報告した内容によると、たった1つのある遺伝子が正常に働かなくなることで、肥満になる可能性があるそうなのです。

 さらに、この遺伝子はこれまで知られている肥満に関する遺伝子と比較して、とてつもなく強く肥満に影響してしまうと考えられているのです。

なんと体重が2倍に!?

 研究グループは「MRAP2」という遺伝子に注目しました。この遺伝子から作られるタンパク質はまだ機能のわかっていないところが多いものの、その構造的な特徴から、食欲を抑えるホルモンを感知し、食欲抑制などにより体重を維持するような働きが推測されました。

 研究者たちはこの仮説を立証するために、この遺伝子を人工的に破壊したマウスを作り出し、このマウスが食欲抑制が効かずに太ってしまうのかどうかについて調べました。

 結果は予想通りとなりました。このマウスは離乳直後から太りだし、生まれて5カ月になる頃には、体重が正常のマウスの約2倍にもなっていたのです(※)。

人にも存在する肥満遺伝子

 このMRAP2という遺伝子は、マウスだけでなく人にも存在しています。研究グループは人のMRAP2遺伝子についても調査したところ、肥満の人の中に、このMRAP2遺伝子が正常な人と一部分異なっている人がいることを発見しました。

 残念ながら人のMRAP2遺伝子と肥満との因果関係はまだ研究の最中ですが、今後の解析により肥満のメカニズムや肥満予防の研究が進むことを期待したいです。


監修者

医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。

参考文献

Asai M, Loss of function of the melanocortin 2 receptor accessory protein 2 is associated with mammalian obesity., Science.


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