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努力も遺伝で決められている?双子の研究でわかった、「努力」と遺伝の意外な関係

2014年12月08日 15時00分

「努力も才能のうち」とは言うけれど・・・(写真:Shutterstock.com)

より多く練習できるのは遺伝の影響?双子を用いた研究

 「天才は1%のひらめきと99%の努力だ」というトーマス・エジソンの名言を知っていますか?その99%の努力ができるかどうかも遺伝子が関わっているのではないか、という興味深い報告が、米ミシガン州立大学とテキサス大学の研究グループによって、実験心理学の専門誌Psychonomic Bulletin & Review に発表されました。

 研究は、双子850組を対象としたもので、楽器の練習を黙々とこなせるかかどうか(努力ができるか否か)の比較が実施されました。

 双子を比較することにより遺伝要因と環境要因それぞれの強さを推し測るという研究手法は、昔からよく用いられています。ここ日本でも、実は、東京大学教育学部附属の中等教育学校では双子を数多く入学させ、遺伝と環境についてのさまざまな調査を進めているとのことです。

優れた音楽家は『努力遺伝子』を持っていた!?

 今回、アメリカで行われた双子研究により、「努力ができるか否か」は環境に加え、遺伝の影響も受けているということがわかってきました。

 優れた音楽家は、くじけたり飽きたりせずに長時間練習を続けることができるように遺伝子にプログラムされていたのかもしれません。練習量は上達と密接な関係があるので、絶えず努力を続けることが出来た結果、それらの人々は音楽家としての能力を開花させることができたのでしょう。

努力できることは必ずしも結果とは結びつかない

 では、努力する才能に恵まれ、努力を続けることができれば音楽家として成功できるのでしょうか。残念ながら、コンクールで入賞するなどの結果を出せるかどうかは、努力ができることとはまた別の要因の影響(生まれ持った才能?)を受けているということもわかってきています。ただし、エリート音楽家は20歳までに平均約1万時間練習に費やすという報告もあり、有名音楽家は生まれ持った才能+「努力遺伝子」を持っているのかもしれません。

 今回の研究は音楽についての調査でしたが、スポーツや勉強などでも同じような研究結果がでる日も近いかもしれません。しかし、努力できるかどうか、成功できるかどうかは決して遺伝子だけで決まるわけではありません。成果を遺伝子のせいにはせず、常に努力をしていきたいですね!

監修者
認定遺伝カウンセラー 藤田和博先生
プロフィール:昭和大学藤が丘病院での先天異常、血液腫瘍の遺伝子・染色体検査の経験を生かし、現在は大東文化大学 スポーツ・健康科学部 健康科学科教授として臨床検査学教育と研究に従事。

参考文献
Hambrick DZ, The genetics of music accomplishment: Evidence for gene–environment correlation and interaction., Psychon Bull Rev.

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