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【六号通り診療所の医師によるコラム】
 コーヒーで寿命が延びるのは何故か?

2015年06月17日 09時00分

 医師による特別コラム、第5弾です!コーヒーは複数の病気に対して予防効果があるという報告がある一方で、胃がんの発症リスクを高めるという報告もあります。コーヒーは日本人の健康にとって良いものなのでしょうか?日本人を対象とした大規模な研究が行われ、コーヒーの効果が報告されました。


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写真はイメージです。記事と直接の関係はありません。(写真:Julius Schorzman/クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 2.0 一般)

 特別企画、六号通り診療所の所長の石原藤樹先生によるスペシャルコラムをお届けします!
 今回は「コーヒー」に関するお話です。日本の研究グループは、習慣的なコーヒー摂取と主要な死因との関係を明らかにするために、日本人約9万人を対象とした大規模な調査を行ったそうです。
 これまでの石原先生の記事を読んでいない人はこちらからどうぞ!
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コーヒーを飲むことにより心臓病や脳卒中、肺疾患による死亡リスクが減少

 こんにちは。六号通り診療所の石原です。

 先日コーヒーで寿命が延びる、というような報道がされました。

 これは今年5月のAmerican Journal of Clinical Nutritionという医学誌に、日本の「多目的コホート研究(JPHC Study)」という、大規模な調査の結果の一部として、発表されたものです。

 実は2012年にも、The New England Journal of Medicineという一流の医学誌に、同じような研究結果が報告されています。

 どちらもコーヒーを1日平均何杯飲むのかと、その後の寿命や病気との関連を見たもので、結論としてはコーヒーを沢山飲む人の方が、それだけ亡くなる率が低かった、いう結果になっています。
 大体1日6杯くらいまでは、飲んでも悪い結果は出ていません。

 今回の日本の研究では、特に心臓病や脳卒中、肺疾患による死亡が減っています。

 複数の信頼性の高い研究の結果が、一致しているのですから、これは事実である可能性が高そうです。

コーヒーは抗炎症作用や抗がん作用の効果も期待できる

 それでは、何故コーヒーで病気が減るのでしょうか?

 コーヒーにはニコチンが含まれていて、交感神経の刺激作用があるので、その点だけを見ると、心臓の病気をむしろ増やしてしまいそうです。

 しかし、コーヒーにはフラボノイドと呼ばれる、多くの生理活性物質が含まれていて、抗酸化作用を持ち、コーヒーの成分により体の炎症が抑えられ、抗がん作用も認められた、というような報告もあります。

 こうした生理活性物質が、その答えなのかもしれません。

 この問題はまだ研究中なので、コーヒーが健康に良いとは、まだ断定するのは危険ですが、コーヒー好きの方は、1日6杯くらいまでは、胃腸の調子には気を付けながら、安心して飲んでも良さそうです。

参考文献
Saito E et al. Association of coffee intake with total and cause-specific mortality in a Japanese population: the Japan Public Health Center-based Prospective Study. Am J Clin Nutr. 2015 May;101(5):1029-37.
Freedman ND et al. Association of coffee drinking with total and cause-specific mortality. N Engl J Med. 2012 May 17;366(20):1891-904.

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